サステナビリティ

Sustainability

環境

食品ロス削減

食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず捨てられている食品です。世界では、コロナ感染症の影響により、飢餓人口は急激に増加し、2020年度では、世界人口の10人に1人に当たる最大8.1億人が飢餓で苦しんでいるといわれています。

一方で、農林水産省が2021年公表した2020年の日本の食品ロス量は、推計を開始した1998年以降、最少量ではあるものの、約522万トンもあり、国民1人当たりに換算すると、茶碗約1杯分に近い量を毎日廃棄している状況です。

食料品フロアやレストランなど、多種多様な食のシーンを提供する当社にとって、食品ロス削減は極めて重要な課題であり、残った生ごみをリサイクル施設に持ち込み、飼料化・肥料化での再利用やメタンガス発電に活用するなど、さまざまな取り組みを実施しています。

さらに近年は取り組みを強化し、地域のこども食堂やフードバンク団体の活動支援を通じ、売り切れなかった商品の提供拡大に加え、売り切れなかったパンをクラフトビール原料として二次活用し、販売するなど、食品ロス削減に向けた取り組みを積極的に実施しています。

売り切れなかった食品の二次活用

当社では、量り売りや少量パックでの販売、予約販売や冷凍販売の拡大など、食べ残しや廃棄処分を削減する販売方法を拡充しています。高島屋横浜店では、クラフトビールを提供する〈ON TAP 江戸東京ビール〉と協業し、廃棄間近のパンを原料とした環境に優しい発泡酒「RE BREAD」を販売。売り切れなかった食品の二次活用に取り組んでいます。また、2022年10月の「食品ロス削減月間」においては、環境省が訴求している「mottECO(モッテコ)」活動の趣旨に賛同。食べ切れなかったお料理をお持ち帰りいただくとともに、食べ残しをおこさないよう、お客様の行動変容を促す活動を実施しています。今後も、規格外野菜の販売や、冷凍おせちの開発・拡充、急速冷凍機活用など、新たな商品開発や販売方法を検討・実施し、食品ロス削減に取り組んでいきます。

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フードバンク活動への支援

さまざまな事情で生活に困難を抱えているご家庭のセーフティネットとして活動を行う、地域のこども食堂やフードバンク団体の活動を支援する取り組みとして、百貨店・SCにて、フードドライブイベントを実施しています。
フードドライブとは、各家庭で保管している食品を提供いただき、必要としている人や団体に無償で提供する取り組みです。お客様から提供された食品は、地元のフードバンク団体を通じて地域のこども食堂や、食品を必要としているご家庭に届けられます。多くの方々に認知を広げることが課題となっていますが、当社としても、活動場所の提供やイベント情報の発信など、場の特性をいかした活動支援を通じて、フードロス削減や地域支援に貢献していきます。

<2023年フードドライブ実績>
・実施店舗:百貨店8店舗、SC3店舗 計11店舗
・回収実績:合計約1.8tの食品
(各地域の団体様へ寄付)

  • 「こども食堂」の告知パネル「こども食堂」の告知パネル
  • 高島屋京都店でのフードドライブイベントの様子高島屋京都店でのフード
    ドライブイベントの様子

従業員食堂における啓発活動

2017年から農林水産省が推進する「食品ロス削減国民運動」の啓発ツールを従業員食堂の卓上に掲示。食品ロスの啓発活動を行っています。

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残った生ごみをリサイクル

食料品売場・レストランなどから発生する生ごみをリサイクル施設に持ち込み、再生化を図っています。具体的には飼料化、肥料化での再利用や、微生物で分解するメタン発酵システムによるメタンガス発電などを行っています。

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外部機関との連携による活動

玉川高島屋S・Cでは当日売り切れなかった商品をテナント従業員の方へ再販売するフードロス削減サービス「レスキューデリ」と連携し食品ロスの削減に取り組んでいます。

  • 食品再販売(レスキューデリ)の様子(2021年9月現在食品再販売(レスキューデリ)の様子(2021年9月現在)