サステナビリティ
Sustainability
Sustainability
社会
当社グループは、1831年の創業以来、商いの行動規範である「店是(てんぜ)」において、「顧客の待遇を平等にし、いやしくも貧富貴賤(ひんぷきせん)に依りて差等を附すべからず」を掲げるなど、人権を尊重する創業の精神を受け継いできました。この「店是」の精神を起点に、1991年には、本業を通じて社会に貢献していくことを明記した高島屋グループ経営理念「いつも、人から」を策定しました。人のこころを大切にする精神を表した経営理念を、変えることのない基本的価値観として全従業員に共有し、今日的なESG経営につなげています。
そして、2024年1月に、改めてお取引先やビジネスパートナーと協働し、サプライチェーン全体の直接的な人権侵害だけでなく、間接的に負の影響を助長・関与する人権侵害リスクの防止・是正に努めていくことを「人権コミットメント」として制定、社内外に公表しました。
人権を尊重する経営の実践に向け「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき人権デュー・ディリジェンスに取り組んでいます。
2024年1月、グループ事業領域ごとの人権リスクを洗い出し、発生の可能性・影響度に応じた人権リスク課題を特定しました。
①社会 (お客様・地域社会) |
②自社 (従業員) |
③サプライチェーン (お取引先) |
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当社グループでは、人権リスクを防止・軽減するための従業員を対象に啓発教育を実施しています。2023年度は、グループ会社を含む理監督者を対象とした「コンプライアンス研修」において「ビジネスと人権」を取り上げ、ハラスメントやLGBTQ+など、マネジメントにおける重要度について理解浸透を図りました。
2024年度は、本社・各店の仕入担当者を対象に、企業に求められる人権デュー・ディリジェンスの全体像や、サプライチェーン上における人権リスク課題などについて教育を行いました。また、全従業員に向けて、社内広報ツールを活用した「ビジネスと人権」の啓発活動を実施。従業員自らが直接的・間接的に人権侵害を助長・関与することの無いよう、継続的な理解浸透に努めています。
当社グループでは、2012年に定めた「高島屋取引指針」を見直し、2024年1月、事業活動における一連の取引において、法令遵守はもとより、環境保全や人権などに配慮し、公平・公正な取引を推進するために新たに「高島屋グループ取引指針」を策定しました。
高島屋グループのお取引先には、「高島屋グループ取引指針」と「同意書」を送付し、取引指針への同意ご協力をお願いしました。お取引先と公平で良好なパートナーシップを築きながら、より良い取引を継続的に推進し、共存共栄を図っていきます。
今後もこのような取り組みを継続することにより、お客様を含む地域社会等さまざまなステークホルダーの皆様の人権リスク防止に努めていきます。
サプライチェーン上の人権侵害リスクの防止・軽減に向け、まずは国内百貨店の仕入れお取引先約1,000社に対し、取り組み状況等を確認するアンケートを実施しました。実施内容は以下の通りです。
実施目的 | 高島屋グループ取引指針の各項目(人権・環境・コンプライアンス)への順守および取り組み状況の確認 |
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依頼対象 | 国内百貨店において継続的にお取引のある仕入れお取引先より、約1,000社を抽出 |
実施期間 | 2024年9月 |
実施方法 | オンライン回答 |
質問項目 |
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回答方法 |
多項目選択式単一回答形式
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結果・対応 |
約400社のお取引先より回答をいただき、取り組み状況を把握させていただく目的はおおむね達成しました。 回答1の項目が一定あるお取引先とは、個別に状況確認・当社の取り組み内容等の情報共有を主とした対話を行っていきます。 今アンケート回答をもとにお取引先との対話の機会を拡大し、取引指針の浸透およびサプライチェーン上のリスク軽減に努め、持続可能な取引関係の維持・構築を進めていきます。 |
当社グループの事業活動において、「ハラスメント」は発生可能性・深刻度から非常に大きなリスクであるとの認識の下、リスクの軽減・防止に向け、当社および取引先従業員への「カスタマーハラスメント」に対応する「高島屋グループ カスタマーハラスメントに対する基本方針」を2024年6月策定・公表しました。
お客様のご要望にお応えし、サービスの向上に努めることを通して、お客様との信頼関係を築きあげることをめざすと同時に、お取引先を含む当社グループで働くすべての人が、働きがいを感じ、安心して働ける環境を構築していきます。