
WACOAL MATERNITY(ワコール マタニティ)
腹帯 ピンク
税込4,730円
「帯祝い」とは、安定期に入る妊娠5か月目(16~19週目頃)の戌の日に「岩田帯」と呼ばれる腹帯を巻いて安産を願うことです。帯祝いの歴史は古く、「古事記」の中で神功皇后がご懐妊された際の帯に関する記述が起源になったともいわれています。現在の皇室にも「着帯の儀」と呼ばれる宮中儀式があり、一般の帯祝いと同様に行われています。
帯祝いに戌の日が選ばれるのは、多産でお産の軽い犬にあやかるという安産への願いが込められています。帯祝いでは神社で安産祈願した後に内輪だけの祝宴を行います。腹帯は病院などで巻き方の指導を受けて夫や妊婦の母親、姑が妊婦に巻くのが一般的です。かつては子宝に恵まれた夫婦の妻が帯役となって、妊婦に腹帯を巻いていました。最近では戌の日にこだわらず、お母さんの体調や家族の予定に合わせて行われることも多くなりました。
「岩田帯」は穢(けが)れや災いから身を守る「斎肌(いはだ)帯」が語源です。そして、岩のように頑丈で強い赤ちゃんになるようにという願いが込められています。また、下腹部に腹帯を巻くことでお母さんのおなかを支え、保湿し、日々大きくなる赤ちゃんを冷えや衝撃から保護したりします。「結肌帯(ゆわたおび)」とも呼ばれます。
年賀状でおなじみの干支(えと)は、うなぎで有名な「土用(どよう)の丑(うし)の日」のように、年だけではなく月や日にも割り振られています。
「戌(いぬ)」は、十二干支の11番目にあてられており、12日ごとに「戌の日」となります。そのため、1ヵ月に2~3日の頻度でめぐってきます。なお、大安や仏滅で知られる「六曜(ろくよう)」とは異なるものですので、帯祝いが仏滅でも問題はないのですが、大安と戌の日が重なる日は安産を祈願する人が多くなる傾向にあるようです。
帯祝いと戌の日について、基本となる風習をまとめました。マナーを理解して、妊婦へお祝いの気持ちを伝えましょう。
一般的に帯祝いで使う岩田帯は妊婦の実家から、妊娠5か月目の戌の日の半月前から当日までに、鰹節や祝い酒などとともに贈ります。
岩田帯は、両家の家族で安産祈願に行く際に神社に持ち込みおはらいをしてもらいます。安産祈願やおはらいの際には、神社へのお礼も用意します。お礼の金額は5,000円~1万円が目安です。お礼は紅白蝶結び、のしつきの祝儀袋へ入れますが、祝儀袋が必要ない神社もあるので、問い合わせや予約の時に確認することをおすすめします。
帯祝いには、現金や商品券を贈る、またはマタニティベルトなどを岩田帯のかわりに贈るのが一般的です。
正式な岩田帯は紅白の絹地二筋、白さらし木綿一筋を奉書に包んで紅白蝶結びの水引(みずひき)をかけます。表書きは「岩田帯」「祝い帯」「寿」などと書き、他人へ贈る場合は「御帯」「御祝」などと書きます。
紅白蝶結びの水引で、表書きが御祝の場合の例
岩田帯以外に贈られてうれしい帯祝いと、贈るものについての注意点は後述を参考にしてください。
表書きと水引について詳しく知りたい方はこちら
帯祝いで贈るものや金額の目安は、妊婦の親は1万円~3万円、妊婦の義理の親や兄弟姉妹は5,000円~1万円、親戚・友人・同僚などは3,000円~1万円とされています。
お祝い返しについては必要ないともいわれますが、家族なら祝宴に招くことでお返しに代える、また赤飯や紅白餅を配る地域もあります。家族以外の方へは「内祝」として、いただいた金額の5分の1から3分の1程度の贈り物でお返しをします。
最近では正式な岩田帯の代わりに、白い木綿一反がケースに入ったものを贈る場合もあります。また、岩田帯を帯祝いの日だけ利用して、普段はガードルやコルセットタイプなどの機能的な腹帯を使う妊婦の方も増えています。さらしの帯でないと神社でおはらいできない場合があるので注意が必要ですが、普段使いに着脱の簡単な腹帯は喜ばれるギフトになるでしょう。
帯祝いの時期あたりから妊婦さんの体形は日ごとに変化していきます。大きくなるおなかに合わせて、おしゃれなマタニティー用品などをギフトに選ぶのも喜ばれます。現金や商品券を贈る場合は、「4」や「9」などの縁起がよくないとされる数字は避け、折り目のないものを選んで贈りましょう。
贈る際の注意として、この時期にベビー用品や赤ちゃん用のギフトを贈るのはおすすめしません。こうした赤ちゃん用のギフトやベビー用品などは無事に出産したという報告を受けて、母子共に健康であることを確認してから用意するようにしましょう。