
#01 帯祝いとは?
「帯祝い」とは、安定期に入る妊娠5か月目(16~19週目頃)の戌の日に「岩田帯」と呼ばれる腹帯を巻いて安産を願うことです。帯祝いの歴史は古く、「古事記」の中で神功皇后がご懐妊された際の帯に関する記述が起源になったともいわれています。現在の皇室にも「着帯の儀」と呼ばれる宮中儀式があり、一般の帯祝いと同様に行われています。
帯祝いに戌の日が選ばれるのは、多産でお産の軽い犬にあやかるという安産への願いが込められています。帯祝いでは神社で安産祈願した後に内輪だけの祝宴を行います。腹帯は病院などで巻き方の指導を受けて夫や妊婦の母親、姑が妊婦に巻くのが一般的です。かつては子宝に恵まれた夫婦の妻が帯役となって、妊婦に腹帯を巻いていました。最近では戌の日にこだわらず、お母さんの体調や家族の予定に合わせて行われることも多くなりました。
「岩田帯」は穢(けが)れや災いから身を守る「斎肌(いはだ)帯」が語源です。そして、岩のように頑丈で強い赤ちゃんになるようにという願いが込められています。また、下腹部に腹帯を巻くことでお母さんのおなかを支え、保湿し、日々大きくなる赤ちゃんを冷えや衝撃から保護したりします。「結肌帯(ゆわたおび)」とも呼ばれます。