フランス北東部より細長く伸びる地方。ボルドーとともにフランスを代表する産地ですが、生産量は少ないのが特徴。ドメーヌ(畑を所有し自ら栽培と醸造、瓶詰めまで一貫して行う醸造所)で造られ、土壌の力と造り手の技量を映し出すワインが堪能できます。「ルロワ」が1988年にビオディナミ(自然農法)によるワイン造りを始めて以降、自然派ワインの造り手が多いのも魅力のひとつです。
格付けはクリマ(畑)ごとに、グランクリュ特級、プルミエクリュ1級、村名ワイン、一般広域ワインと続き、道1本を挟んだだけで、ワインの価格が何倍も違うのはブルゴーニュならでは。
ブドウ品種は、赤がコート・ドール(黄金の丘陵地帯)を中心にピノノワール、ガメイ。色合いは、ボルドーに比べると淡く鮮やか。味わいはソフトで、酸味もしっかりしています。熟成前から美味しく飲めますが、熟成後は優美で絹のように滑らかです。白はシャルドネが圧倒的に多く、ほかにアリゴテなど。辛口のみが生産され、基本的に単一品種で造るのが特徴です。
地区は北のシャブリ。少し離れてコート・ドール県のコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌ。南部に行くとコート・シャロネーズとマコネ、最も南にボージョレ地区があります。
酸味のある赤は、煮込み料理が有名で、ピノノワールを贅沢に使用した「ブッフ・ブルギニョン」という牛肉のシチューとの相性は抜群です。リッチな味わいの白は、名物の「エスカルゴ」などバター料理とおすすめです。