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実は4代目! 高島屋が包装紙にバラを使い続けるワケ

実は4代目! 高島屋が包装紙にバラを使い続けるワケ
協力:All About
※画像はイメージです

購入元がひと目でわかる包装紙や紙袋は、言わば百貨店の顔。高島屋のものにはバラがあしらわれていることも、今やすっかりお馴染みです。
でも、この「バラの包装紙」が、現在で4代目を数えることはご存じでしょうか? 実は高島屋では60年以上もの長きにわたり、包装紙にバラを使い続けているんです。一体なぜ、そこまでこだわるのか。その理由をご説明しましょう。

#01 全3種類のバラが存在する、現在の高島屋

高島屋のバラの包装紙が誕生したのは、1952年のこと。戦後、日本が元気を取り戻してゆく中、「新しい高島屋を」との思いから包装紙も見直されることになったのです。それまでの包装紙は、藤紫とねずみ色の無地に、日本伝統の吉祥文様である「宝づくし」を型押ししたものでした。

バラが採用された理由は、当時の社長・飯田慶三が「美の象徴として愛されるバラの花を、高島屋の花としたい」と考えたのが始まりです。四季を問わず美しく、昔から美のシンボルとして人々に慕われている花。そんなバラのイメージはまさしく、お客様に愛される百貨店にふさわしいものでした。

以降、バラは姿を変えながら、高島屋の包装紙を彩り続けています。現在のデザインは4代目。「輪バラ」と呼ばれるものですが、実はこれに加え、高島屋にはもう2種類のバラも存在しています。

実は4代目!高島屋が包装紙にバラを使い続けるワケ(TOP):イメージ2
現在、使われているデザインは、ピンクのオールドローズやイングリッシュローズがリース状に描かれたもの

そのひとつが「線バラ」。シンプル&モダンなデザインですが、驚くべきはこれが生まれたのは1960年代ということ。まったく古さを感じさせず、今なおアレンジされながら使われている事実からも、デザインのもつ力が感じられます。

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モダンローズという品種のバラがモチーフの「線バラ」

もうひとつの「ミリオンローズ」は、バラのアレンジメントの写真を使用したデザイン。お客様からの「ギフト用に特別な包装紙が欲しい」という要望に応えて生まれたもので、主にギフト用包装紙に採用されています。

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「ミリオンローズ」には、ニューヨークにあるトップフローリスト「マドラー・レイク」の南畝隆顕(のうねんたかあき)氏が手がけたアレンジメントを起用

#02 デザインと共にバラの品種も変わっていった包装紙

1952年に登場した、初代のバラの包装紙。1本のバラが象徴的に描かれ、徐々に高島屋=バラのイメージを定着させていきました。

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その5年後、1957年に2代目が登場。先代のイメージを踏襲したデザインでした。

このころ、すでにバラの包装紙は価値のあるものというステイタスを確立しており、デザインを模倣したものが商品として出回っていたのだとか。

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それから約四半世紀を経て、1980年に登場したのが3代目。洋画家の高岡徳太郎氏による、モダンローズという品種の「輪バラ」です。これらのバラが当時の高島屋の店舗を見立てたものであることは、あまり知られていない話。店舗の規模に応じて大小に描き分けられたバラは当初、店舗が増えるたびに描き足されていく予定でした。ただし、コストがかかりすぎることから、足されたのは1度だけに留まったそうです。

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高島屋の創業150年に合わせて誕生。当時の日本では、バラと言えばこのモダンローズが主流でした

そして2007年、新宿店のリニューアルオープンを機に、いよいよ現在のデザインが登場します。モチーフとなったのは、世界的な名窯であるドイツの国立マイセン磁器製作所から高島屋へ贈られた絵皿。これには奇しくもリース状のバラが描かれており、2代にわたる「輪バラ」デザインとして親しまれています。

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モチーフとなった絵皿は、3代目登場のきっかけである高島屋の150年を記念して贈られた品。どこか運命を感じます。

#03 包装紙だけじゃない! バラにまつわる高島屋のお話

高島屋とバラを結ぶ絆の強さは、包装紙に限らずさまざまなシーンで目にすることができます。たとえば、2015年に10年ぶりのリニューアルを果たした販売員の制服。この新しい制服の首元を彩るチーフには、先ほどお話しした「ミリオンローズ」が印刷されているんです。

また、日本橋店では、コンシェルジュのネームプレートに青いバラをあしらっています。「不可能・あり得ない」という意味ももつ青いバラは、高島屋では決して採用されることがなかった花。それでも唯一の例外となったこのネームプレートには、当時の現場担当者による「青いバラはつくり出すことが困難。でも、そんな不可能も可能にする存在でありたい」という願いが込められました。

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引き出物などを入れる紙バッグ。「輪バラ」がゴールドに彩られているのは、ブライダル専用の証です

毎年、冬になる前に作成される企業カレンダーも、高島屋ではバラがモチーフ。山口華楊、梅原龍三郎といった美術界の巨匠が描いたもの、世界的に有名なフラワーアーティスト、ダニエル・オストの斬新なフラワーアートなど、1964年より今に至るまでさまざまなバラが使われています。

一方、包装紙などに使う「輪バラ」は、若手アーティストや人気キャラクターとコラボレートすることも。過去を遡ってみると、「輪バラ」から顔を出すSuicaペンギンなど、ユニークなデザインも多く存在しています。

#04 バラを使い続けることに込められた高島屋の思い

高島屋のイメージフラワーにバラが選ばれてから、すでに60余年が経過しています。その間に包装紙は3度のリニューアルを受け、毎回、時代に合うものへと生まれ変わってきました。代を重ねる内にバラが新たな品種へと変わっていくのも、時代の流れを感じさせてくれます。

一貫してバラという花を使いながら、その時々で進化していく包装紙は、まさに高島屋の企業姿勢を表すもの。「‘変わらない’のに、あたらしい。」という企業メッセージを具現化した、高島屋らしい包装紙なのです。

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