#01 全3種類のバラが存在する、現在の高島屋
高島屋のバラの包装紙が誕生したのは、1952年のこと。戦後、日本が元気を取り戻してゆく中、「新しい高島屋を」との思いから包装紙も見直されることになったのです。それまでの包装紙は、藤紫とねずみ色の無地に、日本伝統の吉祥文様である「宝づくし」を型押ししたものでした。
バラが採用された理由は、当時の社長・飯田慶三が「美の象徴として愛されるバラの花を、高島屋の花としたい」と考えたのが始まりです。四季を問わず美しく、昔から美のシンボルとして人々に慕われている花。そんなバラのイメージはまさしく、お客様に愛される百貨店にふさわしいものでした。
以降、バラは姿を変えながら、高島屋の包装紙を彩り続けています。現在のデザインは4代目。「輪バラ」と呼ばれるものですが、実はこれに加え、高島屋にはもう2種類のバラも存在しています。

そのひとつが「線バラ」。シンプル&モダンなデザインですが、驚くべきはこれが生まれたのは1960年代ということ。まったく古さを感じさせず、今なおアレンジされながら使われている事実からも、デザインのもつ力が感じられます。

もうひとつの「ミリオンローズ」は、バラのアレンジメントの写真を使用したデザイン。お客様からの「ギフト用に特別な包装紙が欲しい」という要望に応えて生まれたもので、主にギフト用包装紙に採用されています。
