2021.12.14
開発秘話【2.ダンボール素材 編】

▲ダンボール素材
■職人さんと対面で何度も話し込み。Made in Japanならではのクオリティーを実現。
橋:
続いて、ダンボール素材。
分かりやすく言うとどんな素材でしょうか?
唐牛:
ダンボール素材は、丸編みで作られる編地で
表と裏の二枚の生地を重ねて
表面糸と裏面糸を中糸で繋いだ生地です。
段ボールの構造に似ているため、この名前が付いています。
中糸の間に空気を溜めることができるので
保温性に優れているが特徴です。
これはタキヒヨーが得意とする生地でした。
橋:
もともとダンボール素材は
開発実績が多数おありということでしたが
スムーズに行きましたか?
渡邊:
BRING Materialで試作はしていましたが
よりクリーンに仕上げるため、
大阪のニッターさんの元に実際に足を運んで毎週状況を確認しました(笑)。
繊細な生地なので、職人さんと対面で話し込むことを大事にしています。
橋:
表地と裏地で少し色が違いますね。
唐牛:
片面にBRING Materialの糸、
もう片面には別の再生ポリエステル糸を使用していて
少し見え方が異なる仕上がりになりました。
橋:
どちらも表面として使用できそうですね。
ポリエステル素材特有のちらつき(光沢感)も少ない印象です。
唐牛:
全くないわけではありませんが
上品に仕上がりました。
橋:
カジュアルな雰囲気の素材ですが
この綺麗な仕上がりなら
非常に上質感がありますよね。
渡邊:
膨らみが出る糸はタキヒヨー独自のポリエステル糸で
編み合わせの設計に相当こだわりました。
大きく伸び縮みする糸なので扱いが難しく、
通常ならシワが出ますが、この風合いは
まさにMade in Japanならではの
クオリティーだと思います。
コスト、本当にギリギリですが(笑)。
橋:
ありがとうございます、
でも赤字では、持続可能のモノづくりでは
なくなってしまうのでしっかりと
必要な利益は乗せてくださいね(笑)。
次回、【ツイル素材 編】へ続きます!