■開催中~7月8日(火)まで
■玉川高島屋S・C 本館1階 グランパティオ
玉川高島屋S・Cの本館1階グランパティオでは、〈東 弘一郎氏〉のアート作品「自連車」を展示しています。
「自連車」は、モーターで駆動する先頭ユニットから力が伝達され、八つの車輪が連鎖して回転する作品です。素材はすべて放置・廃棄された自転車のホイールを再生利用しています。
上の写真の作品では、車輪は力強く回り続けますが、装置そのものは一歩も前に進みません。
この「動いているのに進まない」状態は、リモートワークや無人化が日常化した現代社会に潜む停滞感を象徴しています。
また、連鎖する車輪の回転は、資源のリユースと人間の身体エネルギーを結び付ける小さな循環系でもあります。
※こちらの作品は、毎時、00分と30分に車輪が動きます。
効率と速度を追い求めながらも、私たちは実際には同じ場所で空転しているのではないでしょうか。「自連車」は、鑑賞者に「私たちはどこへ向かって走っているか」をあらためて問いかける、動き続ける問いそのものです。
今回の展示では、廃棄物の削減につながるだけでなく、廃棄物から生まれる新たな価値や可能性を感じさせてくれます。
ぜひ店頭でご覧いただき、自分自身だけでなく、環境問題に対しても見つめ直すきっかけしてみてはいかがでしょうか。
【イベント情報】
~東 弘一郎氏の自転車アート作品も出展します!~
「TAMAGAWA CYCLE FESTA」
■7月5日(土)午前 10時〜午後6時、7月6日(日)午前10時〜午後5時
■玉川高島屋S・C 西館1階 アレーナホール
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〈東 弘一郎氏〉プロフィール
1998年 東京都生まれ。博士(美術)。
2025年 東京藝術大学大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 博士課程卒業。
2023年 株式会社あずま工房設立。
2025年より筑波大学 芸術専門学群 総合造形領域 助教。
卓越した金属加工の技術をもち、溶接、フライス加工、旋盤加工を中心に、自転車などのジャンクと金属を組み合わせて、主に動く立体作品を制作している。
・作家:東 弘一郎
・設計:関田 重太郎
・制作:株式会社あずま工房