暑さもいよいよ本番。夏を涼しく過ごすためのアイデアはたくさんありますが、「高島屋に行く」というのもひとつの“涼”です。昭和8年に開店した日本橋店は、当時、ガンガンにクーラーが効いた“涼”の最先端の場所。しかし、日本全土が環境よりも経済を優先した時代も、今は昔。近年、環境保護の風潮が高まるなか、よりエコにお客様に快適な空間を提供しようと、高島屋ではあらゆる工夫がされています。その変遷をご紹介しましょう!
高島屋を出たところが一番暑い?
1933年(昭和8年)、
「東京で暑いところ、高島屋を出たところ」
という
宣伝コピーが当時大きな話題に。
この宣伝コピーは、日本橋高島屋が開店して初めての夏を迎えたときに、新聞紙面に掲載されたもの。なぜこのような宣伝がされたのかと言うと、この時、日本橋高島屋と大阪高島屋の2店に全館冷房が導入されたから。百貨店のなかで“全館”規模での冷房を備えたのは、この高島屋の2店舗が日本で最初でした。
左:1933(昭和8)年の「全館大福引つき中元大売出し」ポスター(岡本一平画)
右:ポスターを一部拡大。「全館冷房 涼しひ店内へ」というコピーが書かれています
写真提供:高島屋史料館
地下2階には冷房のショーウインドウが。
創建時の日本橋高島屋は地上8階、地下2階建ての総鉄筋コンクリート造。現在の本館にあたる建物です。その店内地下2階へと降りる場所にあった巨大な冷房の機械を、壁で隠すのではなくあえて“ガラス張り”に。お客様に最新の冷房設備をご覧いただいていました。お客様に涼しく快適なショッピングを楽しんでいただくことは今では当たり前になりましたが、当時は“特別なおもてなし”のひとつだったようですね。
左:開店間近の日本橋高島屋(現在の日本橋高島屋S.C.本館)1933(昭和8)年撮影
右:中元御贈答品の栞「七月の高島屋御案内」に掲載された当時の冷房設備の写真
写真提供:高島屋史料館
地球環境を守る
エコ・ファーストの時代へ
地球環境のために、
小さなことからコツコツと。
2000年代に入り、世界的に経済発展によるエネルギー使用量が増加し、CO2排出量が増えるなど環境課題への対応が急務となりました。涼しく快適な館内環境をつくるうえで課題となるのは、やはり電力の消費。日本橋高島屋S.C.本館では、2011年に発生した東日本大震災で電力不足が起こったことをきっかけに、館内外の照明を電力消費量の少ないLED電球にチェンジ。また、冷房の設定温度を見直すなど省エネルギーの取り組みをコツコツと続けています。
左:本館外観
右:本館1階正面ステージ天井部分
涼しさそのまま、エネルギー効率をアップ!
そして日本橋高島屋S.C.東館と新館が完成した2018年は、本館がさらなる省エネ実現へとはずみをつけた年です。再開発にあわせて、周辺施設と共同で新たに設置した「日本橋エネルギーセンター」から、空調に使う電力や冷水などをまとめて各施設へと供給することで、エネルギー効率が大幅に高まりました。この取り組みなどを通じて、本館でのエネルギー使用量は2013年比で約20%も削減!
※エネルギー使用量は電気・ガス・冷水・蒸気などの総量です
この夏はよりいっそう、節電に努めます!
電力需給の逼迫が予想されている今夏。日本橋高島屋では、エレベーターの一部休止やショーケース内の消灯など様々な取り組みを行って節電を実施中です。
地球にやさしい百貨店を目指してこれからもがんばります。
7月20日(水)から8月23日(火)まで、本館では「2022日本橋高島屋S.C.の夏祭り」を開催。ファミリーで参加できるワークショップをはじめ、大人もこどもも楽しめる「夏祭りフード」の販売など、各階でイベントが盛りだくさん。自宅でエアコンを効かせて過ごすよりも、ぜひ日本橋高島屋で涼みながら楽しい時間を!
※イベント内容により開催日時が異なります。詳しくはWEBページをご覧ください。