営業時間

営業時間

専門店(S館・新館)10:00~20:00
専門店(S館 2F)フード ストリート 10:00~20:00

※オーケーは8:30~21:30 ※こととやは10:00~21:00 ※成城石井は10:00~23:00(日祝は10:00~22:00)
専門店レストラン 11:00~22:00
※一部、上記営業時間と異なる店舗がございます。
※ラストオーダーは各店にお問い合わせください。

本館 高島屋:午前10時30分~午後7時30分
S館3階 高島屋 化粧品・ファッション:午前10時~午後8時
S館6階 高島屋 ベビー・こども服:午前10時~午後7時30分  

※一部営業時間の異なる売場がございます。

カシまっぷ

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ちょっと素敵なジモトスポット
染谷家住宅

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2025年3月14日(金)UP

柏高島屋ステーションモールのある柏駅西口から車で約30分。「染谷家住宅」(柏市鷲野谷24)を訪れました。
染谷家は、中世には鷲野谷で影響力のある土豪であったと思われ、近世は名主、近代は村長を務めた家柄です。 約4,000坪の敷地内には長屋門や蔵、主屋などの建物や庭園、屋敷林などが良好に残っており、建物と敷地一体でこの地域の名主屋敷の構成をとどめている重要な文化財です。平成31年(2019年)に敷地内8つの建物群が「国登録有形文化財」に、令和2年(2020年)に敷地全体が染谷家庭園として「国登録記念物(名勝)」に登録されました。

現当主の染谷文彦さんにお話を伺いました。
「令和2年(2020年)から令和6年(2024年)にかけて5年間の修理工事を経て、やっと皆さんにご覧いただける状態になりました。まだまだやることはたくさんありますが、まずはほっとしています」
改修中の様子を拝見する機会があったので、見事に修復された現在の姿には感動すら覚えます! まさに「令和の大改修」ですね。

染谷さんは8人兄弟(4男4女)の四男で、お兄さんから染谷家を引き継ぎました。幼少時代にはこの住宅で暮らしており、思い出がいっぱい。
「こども部屋などはなく、夜は川の字で寝たものです。襖の文字は私の祖父の書。昔はザシキ~ホトケサマノヘヤ~ナカノマまでを一続きにして、お盆やお正月には身内の者など、多い頃には30人近くが集まりました。子どもたちはナカノマとお客様をお通しするオクノマには立ち入り禁止でした」

あらあら、皆さん、わんぱくだったのでしょうか(笑)ドマ裏の壁には、お姉さんが描いたという落書きが♪ 染谷さんは土間の壁に「火の用心」と。皆さんの元気な微笑ましい様子がうかがえますね。

染谷家には、身分のお高い客人専用の玄関「式台玄関」があります。名主層であることの証でもある格式の高い玄関で、染谷さんの記憶では、こちらの玄関から上がられたのはお坊さんだけだったとか。
その式台玄関の裏側上部には、火事の備えにブリキのバケツがいっぱい! 弘化3年(1846年)年、火事により屋敷地の建物が焼失したことの教訓なのでしょう。
主屋はこの地域では珍しい曲屋で、火事の後、当時の主が茨城県守屋町高野に大工を連れて見学に行って得た知識で再建したとされているそうです。

お風呂を焚くお手伝いをして薪の灰をかぶったり、外にある夜のトイレが怖かったり、建ち始めた団地の便利さに憧れたこともあったそうですが、ドマに入って見上げる梁の姿、ホトケサマノヘヤから眺めるお庭の景色はお気に入りの場所。今ではしみじみと良いなぁ…と思われるそうです。

住宅の裏手にはお稲荷さんが。
「毎年7月23日には、お酒、かつおぶし、うどんなど決まったお供えをしてお祀りをします。父の時代には、羽織袴で行っていたそうです」
まさに染谷家の大切な守り神なのですね。

「個人で持っているだけでは申し訳ない。多くの方に見てもらい、色々な方に様々な形で使っていただいたり、当時の生活を体験する場となったりすることで、鷲野谷を元気にと思っています」
取材した日には、石原洋子さんによる「ちりめん細工とつるし飾り」が展示され、華やかな彩りを添えていました。

公開日は毎週日曜日。染谷家の法被を着て、染谷さんも必ずいらっしゃるそうです。懐かしくも新しい、とても素敵なスポットでした。

info

染谷家住宅
所在地
千葉県柏市鷲野谷24