営業時間
専門店(S館・新館)10:00~20:00
専門店(S館 2F)フード ストリート 10:00~20:00
※オーケーは8:30~21:30 ※こととやは10:00~21:00 ※成城石井は10:00~23:00(日祝は10:00~22:00)
専門店レストラン 11:00~22:00
※一部、上記営業時間と異なる店舗がございます。
※ラストオーダーは各店にお問い合わせください。
本館 高島屋:午前10時30分~午後7時30分
S館3階 高島屋 化粧品・ファッション:午前10時~午後8時
S館6階 高島屋 ベビー・こども服:午前10時~午後7時30分
※一部営業時間の異なる売場がございます。
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ステモのあるJR柏駅から電車で2駅、JR我孫子駅から手賀沼方面に歩くこと15分。「ハケの道」沿いに佇む我孫子市白樺文学館(我孫子市緑2-11-8)を訪れました。
白樺文学館は、白樺派文人たちの活動を広く次代に伝えようと、2001年(平成13年)に、日本オラクル初代社長佐野力氏により創設、私設でスタートした文学館です。2009年(平成21年)我孫子市に移管され、我孫子市白樺文学館として再出発しました。
白樺派とは1910年(明治43年)に創刊された雑誌『白樺』を中心に展開された、大正デモクラシーの時代の新しい文芸活動です。雑誌『白樺』は学習院出身者を中心に作られた同人誌であり、文学にとどまらず、絵画や彫刻など広く芸術を取り上げ、ロダンやセザンヌ、ゴッホなどを積極的に紹介し、大正時代の文化を大きくリードしました。
中心人物のひとり、柳宗悦が1914年(大正3年)に叔父である嘉納治五郎(柔道家)の別荘向かいに引っ越し、翌年には志賀直哉が、翌々年には武者小路実篤が相次いで我孫子に移住。彼らが移住したことによって、芥川龍之介ほか多くの芸術家の来訪が生まれ、我孫子は一時期白樺派の拠点ともいうべき空間になりました。
名物学芸員の稲村隆さんにお話を伺いました。
「移住の背景には、東京から汽車で40分というアクセスの良さと手賀沼北部の水と緑に囲まれた景観の良さがありました。別荘地として人気が出始めていたこの地で、3人とも新婚生活を営んでいます。」
我孫子に住んだ年数はそれぞれですが、柳にとってはバーナード・リーチなどとの交流を深め民藝運動へと続く「出会い」と「絆」の地、スランプで書けなくなっていた志賀にとっては「和解」など代表作を書き上げた新たなステップを踏む「創作」の地、武者小路にとっては「新しき村」への思いを熟成させた「思索」の地でもあったということです。
現在開催中の常設テーマ「白樺派と我孫子 2023」では、志賀の五女・田鶴子の嫁ぎ先である山田家より2020年(令和2年)~2022年(令和4年)に寄贈された品々約4,000点から選りすぐりの作品、資料が紹介されていました。志賀の初版本や油彩画を中心に、志賀が娘に贈ったアクセサリーや数々の写真も展示され、人間・志賀直哉の一端が見られます。そのほか、文学館所蔵のロダンの作品やバーナード・リーチの作品なども現在展示されています。
1階中展示室では柳の妻であるアルトの声楽家・柳兼子が晩年愛用したピアノを使い、市民スタッフによる館内BGM演奏を開催。地階音楽室では、兼子の歌曲を聴くことができるなど、目と耳で白樺と民藝の世界に浸ることができました。
「大正時代の我孫子はどんな空間だったのか、また白樺、民藝について知る入り口になれれば。」と稲村さん。
白樺文学館向いには志賀直哉邸の書斎も移築・公開されています。
まさに華麗なる人脈が織りなす群像劇の世界!大正時代の我孫子を思い、今後の我孫子を考える、深く素敵なスポットでした。
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