営業時間

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専門店(S館・新館)10:00~20:00
専門店(S館 2F)フード ストリート 10:00~20:00

※オーケーは8:30~21:30 ※こととやは10:00~21:00 ※成城石井は10:00~22:00
専門店レストラン 11:00~22:00
※一部、上記営業時間と異なる店舗がございます。
※ラストオーダーは各店にお問い合わせください。

本館・S館 (高島屋)
午前10時30分~午後7時30分

カシまっぷ

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ちょっと素敵なジモトスポット
旧井上家住宅

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2022年9月1日(木)UP

青々と広がる美しい田んぼを横に見ながら、手賀沼ふれあいラインをドライブ♪ ステモのある柏駅から約30分、我孫子市東端にある「旧井上家住宅(我孫子市相島新田1)」を訪れました。

旧井上家住宅のある相島新田は、江戸時代には利根川舟運の主要な港町として栄えた布佐郊外にあたります。江戸時代中期から手賀沼の干拓が行われていたそうです。

井上家は江戸時代前期から江戸尾張町(現銀座)で食量雑貨商を営んでいましたが、徳川8代目将軍吉宗による享保の改革の一環として実施された手賀沼の干拓事業に参入しこの地に移住。その後、名主となり、干拓事業の中心的な役割を担いました。

旧井上家の敷地には、江戸時代末期に建てられた母屋、二番土蔵、表門を始め、9棟の歴史的建造物が現存しています。
いずれも風格と格式を具えた良質の建築であり、きわめてよい状態で保存されてきたので、手賀沼開墾に尽くした豪農の生活と屋敷景観を今日にとどめる貴重な文化遺産となっています(我孫子市指定文化財)。
※現在整備中のため建物の中には入れません。外からの見学となります。今回は特別に内部を撮影させていただきました。

我孫子市教育委員会 文化・スポーツ課の学芸員である今野さんにお話を伺いました。
「旧井上家住宅は資料と建物、民具がしっかり揃って残っている点で、大変貴重なものです。
江戸から絵師を招いて屏風絵を描かせたり、小鳥を飼っていた鳥かごが残されているなど、風流を解する名主の暮らしぶりが偲ばれます。また、当時は手賀沼の洪水に苦労されたようで、現存する二番土蔵は洪水の被害を避けるために水塚と呼ばれる盛り土の上に建てられています。
手賀沼干拓のことは勿論、江戸との関係を示す文書や、手賀沼を中心とした村々との関わり合いの資料も数多くあり、近現代の写真資料や生活雑貨も多々残されています。お陰で、当時の農村の様子や文化を知ることが出来ます。」

江戸に近く、利根川水運が盛んという地の利を活かして、江戸との商売が盛んだったとのこと、今の東葛エリアに通じるところがありますね。

7月末からお彼岸までは市民から提供された風鈴が沢山設えられ、伺った日も田んぼから渡る風に涼やかな音を立てていました。古に誘うかのような蝉時雨と風鈴の音。往時の方々も同じ風に吹かれ、同じ音を耳にして夏を過ごされたのでしょうか。

旧井上家住宅は、手賀沼干拓の歴史を追える場所であり、また、移りゆく社会の中でどのようにその環境に適応していくか、今を生きる私たちに多くの学びを与えてくれる場所でもあります。まだまだ調査中のことも多いとか。今後明らかになっていく研究成果が楽しみですね。

info

旧井上家住宅
所在地
千葉県我孫子市相島新田1
HP
https://www.city.abiko.chiba.jp/event/shiseki_bunkazai/inoueke/index.html