営業時間

営業時間

専門店(S館・新館)10:00~20:00
専門店(S館 2F)フード ストリート 10:00~20:00

※オーケーは8:30~21:30 ※こととやは10:00~21:00 ※成城石井は10:00~23:00(日祝は10:00~22:00)
専門店レストラン 11:00~22:00
※一部、上記営業時間と異なる店舗がございます。
※ラストオーダーは各店にお問い合わせください。

本館 高島屋:午前10時30分~午後7時30分
S館3階 高島屋 化粧品・ファッション:午前10時~午後8時
S館6階 高島屋 ベビー・こども服:午前10時~午後7時30分  

※一部営業時間の異なる売場がございます。

カシまっぷ

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ちょっと素敵なジモトスポット 旧手賀教会堂

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2021年9月27日(月)UP

日本で唯一の現存する転用教会堂であり、首都圏で現存する最古の教会堂、旧手賀教会堂(柏市手賀666-2)を訪れました。
教会堂設立140年目となる令和2年度に保存修復工事を実施、令和3年4月10日より一般公開が再開されています。(千葉県指定文化財(建造物)、柏市指定史跡 )

こちらの教会堂は明治14年(1881年)に茅葺屋根の民家を移築してロシア正教の教会堂に転用したものです。後に半円アーチ窓や左右対称の至聖所が増築され、畳や襖など和風民家の特徴はありながら教会建築の原則に適った造りになっています。

移築してきた民家は建てられた時期や元の場所は不明ですが、雨戸として1枚の板を木の枝で留めていたり、縁側の軒には曲がった材を使用、外の板壁には古い雨戸を転用するなど、質素な作りが各所に見られ、母屋というよりも有力農家の離れ座敷や隠居所のような建物だったと考えられます。

教会堂は本来祈りのために聖別された空間ですが、他に集会所を持たない旧手賀教会堂では礼拝後に各家から食べ物を持ち寄り、啓蒙所で食事をしていたようです。
戦中から戦後にかけて、疎開してきた人や戦争で家を無くした人、数家族が暮らしていたことも分っています 。

このように、保存修理工事に向けて関係者への聞き取りや文献調査を進める中で明らかとなったことや、実際に昭和30年代に旧手賀教会堂で子ども時代を過ごした方の証言を基にしながら、「居住をしながら教会堂が維持されていた昭和初期~中期の様子」が分るように復元されているのも特徴的です。
道路との境の土塁や植栽なども当時の様子に近づけて修復整備をしているそうですよ!

教会部分に目を向けると、日本初のイコン画家山下りん作のイコン(現在は複製を展示)が3点掲げられています。聖人たちの表情は日本画的な柔らかな表現に満ちており、イコンで描かれる書物の文字が漢字で書かれているのも興味深いですね!
また、長径約80cm、短径65cm、高さ約50cmの木桶が残されており、古い信者によると、この桶を使って洗礼を受けていたそうです。
至聖所と聖所を隔てる壁イコノスタス(聖障)の王門は現在修復中、10月末には修復を終え、現物が設置される予定です。

江戸との商取引も盛んだったこの地は、利根川から手賀沼を遡って様々な情報が入り、この周辺の村々はいわば情報の最先端地区でした!大森・船穂(印西市)での布教活動を知った手賀や布瀬などの有力者たちはキリスト教への入信を決意し、手賀教会が設立されたそうです。東京都神田駿河台にあるニコライ堂でお馴染みの修道士ニコライも明治25年(1892)の秋、布教に訪れたとの記録があり、当時は眼下まで広がっていた手賀沼の美しい風景を飽きずに眺めていた、 という古老の口伝も残っています 。

知れば知るほど奥深い旧手賀教会を巡る歴史。気持ちの良い風が通る静かな啓蒙所で、往時の暮らしに思いを馳せる。そんな穏やかな時間も良いものですね♪