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さつまいも博士が教える「さつまいものパワーと本当の美味しさ」by 玉川高島屋


みんな大好き、さつまいも! さつまいもをもっと知って、もっと楽しもう。
みなさんは、2020年2月21日~24日、さいたまスーパーアリーナけやきひろばで開催された「さつまいも博」のこと、お聞きになったことがありますか? 4日間で5万人もの人が訪れ、その盛り上がりは主催者も驚くほどだったというイベント。その名誉実行委員であり、さつまいも学の権威である山川理先生が今回の講師。
山川先生はこれまでさつまいもや苺の新品種を多数育成し、特にさつまいもの加工については特許を多数持っていらっしゃる方。当代人気No.1の「べにはるか」の開発者でもあるという“さつまいも博士”のお話は、さつまいもがいつ、どこで、どのように生まれたのかということから始まりました。そうそう、さつまいものがどう使われているかというお話のなかで、有名な焼酎「赤霧島」の開発にも関わられたとおっしゃっていましたよ!

色も味もさまざまなさつまいもは、捨てるところなしの栄養満点食材!
今から60~80万年前、メキシコとペルーの2カ所で別々に誕生したといわれるさつまいも。人類が栽培を始めたのは、今から1万年前のペルーが起源。今や、熱帯から亜寒帯まで世界中のさまざまな場所で栽培されていますが、実は土がなくても水と光があればどんなところでも栽培できる、とても生命力の強い作物だとか。皮の色は赤、橙、白、黄、褐、さらにそれらの中間色やバイカラーがあり、皮の中の色も黄、白、橙、紫等々、星型やリング型に色が混じったバイカラーもあるという多彩さ。さつまいもと一口で言っても本当にさまざまで、それぞれに異なる味わいがあるようです。
捨てるところがほとんどないさつまいもは、宇宙空間における循環食料としての可能性に目下注目が集まっています。おまけに、でんぷん作物ではあるものの血糖値の上昇が緩やかで、熱に強いビタミンCやポリフェノール、バランスの良い食物繊維が豊富。しかも吸収がゆっくりなので、ダイエット向き!まさに良いこと尽くめの作物です。
さて、この会では、黄・橙・紫の3色3種のさつまいもを試食。ミネラル分が多い黄色の「べにはるか」、β-カロテンが豊富な橙色の「あやこまち」、アントシアニンがいっぱいの紫色の「種子島ゴールド」です。先生が自ら手焙煎された美味しいコロンビア産のコーヒーを合わせて味わっていただきました。さつまいももコーヒーもどちらもポリフェノールがいっぱい。さつまいもの甘さにコーヒーの苦味が絶妙なマッチングとなり、意外で素敵なマリアージュにみなさん驚きつつ大満足でした。
そして、会の最後には、「さつまいもフェア」にも出店されている鹿児島県志布志市のさつまいも農家の方が飛び入り参加でお話&見るからに美味しそうな焼き芋2本をお土産追加してくださいました。
これから冬が深まるにつれて、さらに美味しさを増していくというさつまいも。この冬はみなさん、さつまいもの美味しさにどっぷりはまってみてはいかがでしょうか?
秋の味覚のひとつとして市場にはすでにさつまいもが出回り始めていますが、熟成期間を経て、これからが美味しさの本番。最盛期は1月ということですから、今、学んでおくことはこれからとても役立ちそうです。