2024年4月23日（火）UP

柏髙島屋ステーションモールから車で約20分、手賀沼ふれあいライン沿いの台地にある高野山桃山公園（我孫子市高野山454-3）を訪れました。

高野山桃山公園は広さ15,640㎡、眺望を楽しむ高台と、緑を保存した斜面林、湧水を使って復活させたビオトープの3つのエリアで構成されています。
では、どんな公園か、早速お邪魔してみましょう♪

駐車場脇には、切り立った斜面に沿って約150mのビオトープが整備されています。斜面からは湧き水がしたたり、ウグイスが鳴いて、可憐なスミレも群生。まるでどこかの避暑地に来たようです！これからの季節はオタマジャクシやトンボなどがいっぱい見られるそうで、子どもたちも喜びそうですね。

さあ、ここから高台エリアへは84段の階段を上ります。がんばりましょう！
昔はこの山の斜面にヤマモモの木が植えられていて、地域の人たちから「ももやま」と親しまれていたとのこと。そこから「高野山桃山公園」という名前がつけられたそうです。現在、斜面林にはヤマモモの木は確認できませんが、平地には今もヤマモモの木が残っています。
もみじもたくさん植えられており、秋もまた良いだろうなぁ、なんて思いながら、階段の踊り場で息を整えます。後ろを振り向けば、木々の間からは光る手賀沼が。さあ、あと少し！階段を上りきると･･･

わぁ、そこには開放感溢れる芝生広場が！満開を迎えたゲンペイモモやソメイヨシノが、なんて見事なのでしょう。まさに春爛漫！

ゲンペイモモは、一本の木に白花と紅花、紅白の絞りの3色を咲かせるハナモモです。枝が垂れるタイプと木立のものとがあり、どちらも八重で丸く可愛い花姿。春霞のようなソメイヨシノを背景に鮮やかな紅色が映えて、思わず見とれてしまいました。足元に散った花びらでさえ、本当に素敵♪

芝生広場は見通しがよく、小さなお子さまでも安心して遊ばせられそうです。ベンチも多数設置されており、お弁当を広げる人、ご友人とのおしゃべりを楽しむ人など、多世代の方々が満開の桜に囲まれて、和やかに春の日を楽しまれていました。

ところで、こちらの公園には古墳があるんです！
平成21年（2009年）2月に行われた高野山桃山公園の整備に伴う発掘調査では、一辺約15mの方墳が2基、手賀沼を見下ろすように並んでいる様子が確認されました。古墳は残念ながら棺を埋めた主体部がすでに失われ、副葬品の有無は不明ですが、古墳周辺から出土した土器は3世紀後葉に属するもので、そのことから、現状では我孫子市最古の古墳と確認されているそうです。

調査後は2基とも地下に埋め戻されているので、一見するとここに古墳があるとはわかりませんが、ここからの眺望の素晴らしさは格別！
当時の手賀沼は現在よりも遙かに大きかったので、今の何倍もの迫力ある景色が広がっていたことでしょう。この場所に古墳を作った気持ちもわかりますね。

心も晴れ晴れとする眺望に、大きく深呼吸！コンパクトながら、さまざまな魅力が詰まった、素敵なジモトスポットでした。