GLOSSARY 用語集

ご存じですか?五月人形のあれこれ。

あ行

あわせばち【合わせ鉢】
兜のヘルメット部分を鉢(はち)といいます。この鉢の部分は一般的に一枚の鉄板類をプレスして作りますが、三角錐状の部分を星といわれるビスでかしめ(はぎ合わせる)て作る方法もあり、これをはぎあわせ鉢、合わせ鉢、かしめ鉢などと呼び、この手法は主に高級品に使われます。
おおよろい【大鎧】
鎧の形式の名称。草摺(くさずり:腰にさがる部分)が4枚になっているもの。具足との相違は、草摺が大きく、前後左右の4枚になっている。
おどし【威】
五月飾鎧の糸または紐での編み(威し)方をいう。威または縅と書いて「おどし」 と読みます。素材、糸の色そのものや、糸の色の組み合わせ方などによって、いろいろな名前で呼ばれます。
赤糸威:主体の糸が赤色
正絹赤糸威:正絹の赤糸威
緋威(ひおどし):黄色味の強い赤色。古来、鎧に使われる伝統的な色とされています。
裾濃威(すそごおどし):下にいくほど同系色の濃い色を使用したもの。
段威(だんおどし):小札の段ごとに色を替えたもの。または色々威(いろいろおどし)などといいます。
沢瀉(おもだか:地色と別の色を組ませ、杉形で沢瀉の葉に似ている)逆沢瀉(さかおもだか:沢瀉の逆のもの)などがある。
その他、妻取(つまどり)威、肩白(かたじろ)威、中白(なかじろ)威など、いろいろな威糸の組み合わせ方があります。そして、小札の名称と組み合わせで甲冑としての基本的な名前がつくのです。
例)箔押小札正絹緋威 金小札薄茶裾濃威

か行

かしわもち【柏餅】
端午の節句の供え物。柏の葉に包んだ餅菓子。古代、食物が柏の葉に盛られたなごりを示す。関東では1葉で包み、関西は2葉で包む。柏は新しい葉が成長してから古い葉が落ちるため子孫繁栄を象徴するめでたい植物とされた。
きぼりはくおしりゅうず【木彫箔押竜頭】
兜の前正面に前立(まえだて)と呼ばれる飾りものが付きます。いろいろな形がありますが、特に竜が一番多用されているようです。竜は中国の架空の動物ですが、大変に縁起がいいからです。高級品は木材を竜の形に彫り、金箔押し仕上げをしてあります。ウロコの模様が細かく、体全体に丸みがあるものほど高級品です。
ぐそく【具足】
草摺(くさずり:腰にさがる部分)が5枚以上になっているもの。本来、鎧とは大鎧を指すが、人形業界の通称では具足をも鎧と呼ぶ。大鎧との相違は草摺が5枚以上になっている点である。
くわがた【鍬形】
兜の前面に角のように二本立つ金属のこと。くわいの葉の形に似ているからともいわれる。
こざね【小札】
小札とは鉄、革、和紙などでできた小片の部分です。これを組紐(威糸)で綴り合わせた威といわれるものが鎧・兜の基本となります。その小札が金色に加工してあれば金小札、黒色に加工してあれば黒小札、金箔を押してある高級品は箔押小札(または金箔押小札)などといいます。

さ行

しころ【錣】
兜のうしろ部分に垂れて首筋を覆う部分の名称。
しようき【鍾馗】
顔を髭で埋め、手に剣を持った人形。唐の玄宗皇帝が夢で悪鬼に悩まされている時、鍾馗が現われ、これを救った。後に皇帝が画家、呉道子(ごどうし)に、夢に見た鍾馗を描かせたという伝説による。即ち悪鬼退散の意で、五月人形に用いられる。

た行

ちまき【粽】
茅(ちがや)や笹などに巻いた餅。古くから端午の節句の供え物とされた。粽とは茅巻(ちまき)の意。糯米(もちごめ)または米粉にて作った餅を菰(まこも)、笹、茅などで巻き包んだもの。

は行

ひつ【櫃】
五月飾りの鎧、または兜の容器。普通は6本脚の唐櫃(からびつ)形である。
ふくさ【袱紗】
兜を飾る芯木(しんぎ)にかけて用いるきれ。

ま行

まびさし【眉庇】
兜の前面のひさし部分のこと。

や行

ゆみたち【弓太刀】
弓飾りと太刀飾り、合わせて一対で弓太刀といいます。素材や細工の程度により価格差が生じます。向って右に太刀、左に弓を飾ります。また、飾り方で特に間違えやすいのは、太刀の上下です。つかの部分が下と覚えてください。
よろい【鎧】
甲冑(かっちゅう)のうち、胴部を防護する武具。五月飾りには主として具足と大鎧とがある。
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