2024年6月21日（金）UP

「あじさい通り」（流山市前ヶ崎）を訪れました。
静かな住宅地の一角、通りに面した斜面一帯にあじさいが！！品種も色も様々に咲き誇り、なんて美しいのでしょう！

以前は鬱蒼とした竹林や雑木林だったこの場所。地主さんのご理解のもと、沿道に住む有志の方が自らの手で傾斜地の開墾と整備を始められてからこつこつと30数年、ここまでの見事な景観となりました。

当初から関わっていらした野口義夫さんにお話を伺いました。
「地主さんがご厚意で竹や雑木を切ってくださいましたが、時間が経てばまた生えることや斜面が崩れる恐れも。そこで、自分たちで管理するので何か植物を植えさせてもらえないか、と地主さんに相談したところ、ご快諾をいただきまして。試行錯誤の結果、斜面でもしっかりと根を張り、手入れも比較的簡単な『あじさい』がいいね、ということになったんです」

野口さんご夫妻の植栽の様子を見て、1人、また1人、と住民の方が参加され、今では南柏本州団地自治会有志の方も含め、年に3回、下草刈りや剪定作業をされているそう。

「喜んで観ていただけると、自治会活動日以外にも、ついつい手入れをしちゃうんだよ。隙間があれば、自宅のあじさいを挿し木したりね」と笑顔で話してくださる野口さん。
この日も、さりげなく剪定をされている住民の方を見かけました。

また、近くの千葉県立特別支援学校 流山高等学園（松見和樹校長）の生徒さんも、2010年（平成22年）の第2キャンパス開設以来、あじさい通りの維持管理に協力。急斜面に丸太で足場を作ったり、環境整備の学習として除草や剪定作業に参加しています。「あじさい通り」の看板も、美術部の生徒さんによる制作物なのだとか。
「あじさいがきれいに見えるように、これからも協力していきたいと思います」と流通サービスコース主任の安西先生。

「誰でもいつでもご覧いただけます。ただ、駐車場が無く、住宅地であることをくれぐれもお忘れなく」と南柏本州団地自治会会長の谷昭彦さん。
感謝の気持ちで、静かに、徒歩で楽しませていただきましょう。

続いて、関東花の百ヶ寺六十二番霊場札所「荒井山・清瀧院」（流山市名都借1024）へ。
清瀧院は戦国時代、53か寺を有した真言宗の寺院です。歴史あるお寺ながら、今ではSNS発信や定期的なマルシェ開催も！

境内はどこも手入れが行き届いて、明るく清々しい佇まい。
入口正面には流山市指定有形文化財の「金剛力士像」を納めたお堂や流山市指定樹木の枝垂れ桜や大銀杏が。枝垂れ桜はとても大切に管理されており、樹齢400年と思えないほど生命力に満ちていました。
裏手の日本庭園は、小規模ながら、見応えのある素晴らしいお庭。ベンチに腰掛け、ほっと一息。吹く風が心地いい！

地域の協働で育まれ、守られている宝物、これからも大切にしてきたいですね。

※「あじさい通り」の道幅は狭く、駐車場もありません。徒歩、または公共交通機関のご利用をお願いします。
※「金剛力士像」は特別に撮影させていただきました。