「道の駅しょうなん」駅長 木村美穂さんの柏ライフ

約1700を超える市区町村、その1/1700の街・柏。
人との出会いや仕事の積み重ねが、思いがけず“居場所”へ繋がっていくこともある。
秋田から関東へ渡り、様々な土地と仕事を経験してきた木村さん。農業への思いを胸に辿り着いた「道の駅しょうなん」で見つけた、地域と共に生きる暮らしとは。

柏の野菜と地域の魅力を
「道の駅しょうなん」から発信


チーバくんの赤いタオルを見せながら道の駅しょうなんの建物の前に笑顔で立つ木村さん

木村美穂(きむらみほ)さん PROFILE
「道の駅しょうなん」駅長。秋田県美郷町出身。
広報や営業、インフォメーション業務など多岐にわたる職業を経て、柏市しょうなん地区農活性化協議会の事務に携わる。収穫体験をきっかけに食と農業の魅力に惹かれ、農家とのつながりを深めながら地域農業の活性化に取り組む。2022年に「道の駅しょうなん」の駅長に就任し、地域の魅力発信に尽力を続けている。

様々な土地と職から培ったもの


茨城県水戸市の梅大使として観光PRをしていた頃の木村さん 白地に赤い梅柄の着物に水戸の梅大使と書かれたたすきを掛け髪には赤い花飾りを付けている

秋田県美郷町で生まれ育った木村さんは、18歳で大学進学を機に関東へ。茨城や大阪で暮らしながら、広報や営業、事務など様々な仕事に携わってきた。
人と接することに苦手意識を持っていた自分を変えたいと一念発起し、茨城県水戸市で観光大使「梅大使」に挑戦したことが転機となる。着物姿で来場者を案内する仕事を通して、「人と関わることが楽しい」と感じるようになったという。その後は千葉県野田市に転居し、柏高島屋のインフォメーション業務も担当した。
今振り返ると、その一つひとつの出会いと挑戦の積み重ねが、今の居場所へ辿り着くための軌跡だったのかもしれない。

いつも片隅にあった、農業への思い


実家が兼業農家だった木村さんにとって、農業は幼い頃から身近な存在だった。一方で、その大変さを知っていたからこそ、農業の道に進む未来は思い描けなかったという。
それでも、農業という存在が心の片隅から離れることはなかった。
その思いに身を委ね、仕事の傍ら、かしわ市民大学で「食と農業」の講座を受講。農家や直売所の方々と交流を深める中で、気づけば地域農業に関わる活動へと歩みを進めていた。
慣れない土地での暮らしに向き合い、精力的に動き回る木村さんだったが、不安や孤独を感じることもあったという。そんな木村さんを支えたのもまた、農業を通して出会った人々だった。
ずっと心の片隅にあった農業への思いと、地域の魅力や温かさが溶け合い、木村さんを次の居場所へ導いていった。

「道の駅しょうなん」で恩を返していく


道の駅しょうなんの店内でネイビーのジャンパー姿で売場の紹介する木村さんと雑貨売り場で商品を整えながら笑顔で働く木村さんの様子

2018年、木村さんはリニューアル前の株式会社道の駅しょうなんへ入社。全国各地の道の駅や直売所を視察する中で、「その土地らしさが表れる場所」という魅力にさらに惹かれていったという。
そして2022年、リニューアルした「道の駅しょうなん」の駅長に就任。接客業で培った“人と関わる力”と、心の片隅にあり続けた農業への思いが、ここで一つに結びついた。
「これまで農家さんたちに支えていただいた分、今度は自分が恩を返したい」
木村さんは“道の駅”という場所で腰を据え、地域や農業と向き合う覚悟を決めた。現在は施設運営や企画、情報発信を通して、人と地域を繋いでいる。木村さんにとって「道の駅しょうなん」は、仕事場である以上に、人とのご縁に支えられた“居場所”なのかもしれない。

農家のプライドと、前向きな柏の人


生産者の顔写真と名前やメッセージが書かれた紹介カードが添えられた真っ赤な売場のトマトと千葉の名品や農業・食などに関連した書籍が並んだ本棚

「道の駅しょうなんの主役は、やっぱり野菜なんです」と木村さんは誇らしげに語る。1日100種類以上並ぶ地元農家の野菜は、新鮮で品質も高く、朝から多くの人が買い求めに訪れる。
カフェやレストランでは地場産や規格外野菜を活用し、“食べ方”まで提案。農家の顔や想い、柏の食文化まで知ってもらえる場所を目指している。日常に寄り添い、地元の人々に愛される場所——それが、地域を愛する木村さんが考える「道の駅しょうなん」の在り方だ。
日々の営業を通して感じるのは、柏に暮らす人々の前向きな姿勢だという。「今ある魅力をもっと良くしていこう」とする柏の人々の思いと、地元農家の誇り。その積み重ねが、「道の駅しょうなん」の日常を支えていると木村さんは話す。

道の駅へ繋がる、接客の原点


道の駅しょうなんの店内で売場の中央に立ち穏やかな笑顔を見せる木村さん

柏高島屋ステーションモールのインフォメーション業務に従事した経験のある木村さん。そこで学んだ“お客様目線”の大切さは、確実に今へと繋がっている——そう振り返る。
百貨店としての安心感や丁寧な接客、高品質な商品が揃う柏高島屋は、木村さんにとって“柏のシンボル”のような存在だ。今でも地下食品売場や催会場へ足を運び、売場づくりや商品の見せ方を学ぶことも多いという。

2025年に柏高島屋で開催された遊んで学ぶ食育ONE DAYで行った道の駅しょうなん出張マルシェの一幕 地元農家が育てた新鮮な野菜が並ぶテントの様子

2025年には、柏高島屋ステーションモールで開催された収穫体験や食育を通じたイベント「遊んで学ぶ食育ONE DAY」で「道の駅しょうなん 出張マルシェ」を実施。常にアンテナを張り、街の変化や人の想いを敏感に感じ取る木村さんは、今日も「道の駅しょうなん」から人と地域を繋ぎ続けている。

魅力あるまちづくりを地域の皆様と共に


高島屋グループでは社会課題への取り組みとして、地域の皆様との共生を掲げております。柏高島屋では2025年に開催した「遊んで学ぶ食育ONE DAY」などのイベントを通じて、柏の魅力を地域の皆様と一緒にお伝えして参ります。
今後も様々なイベント・催を開催いたしますので、ぜひご期待ください。


コスキマー菜緒さんプロフィール画像
編集・協力:コスキマー菜緒

千葉県松戸市出身。高校時代に柏で青春を過ごす。大学進学と共に、都内で8年過ごした後2017年に柏へ転居。Koskimaa Designを立ちあげ、柏を中心に様々なウェブサイトやデザインを手がける。全国初のエリア型商店会、【ウラカシ百年会】では事務局長を務め、同会の発行する雑誌PICKUPの執筆などライターとしても活動。

次回の記事更新は7月28日(火)を予定しております。

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※掲載内容は2026年4月27日(月)時点のものです。
※画像内の商品・価格は道の駅しょうなんで提供されている内容、また過去に開催されたイベントで提供された内容となります。
※ディスプレイ(モニター)の都合上、商品写真は実際の商品の色と若干異なる場合があります。

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