アイコンに、
時とスタイルを編んだ職人の誇り 「LÉCLISSE」創業者/ファニー・セルアール
サロン ル シックが考えるラグジュアリーとは、身に纏い、使うことで、内面の美しさまでも引き出すもの。見た目の美しさだけでなく、一点一点に宿る職人技、そして持つ人に静かな高揚感や心地よさをもたらすこと。さらには、つくり手までも誠実であることを含めた価値観です。この価値あるラグジュアリーを通じて、日常に寄り添いながら、時代を超えて愛されるスタイルをご提案しています。その考えのもと、「時代を超えて受け継がれる美意識」と「新たな価値を生み出す創造性」、その両方を兼ね備えた存在として、サロン ル シックが今注目しているのがLÉCLISSE(レクリッス)です。今回は、創業者でありデザイナーのファニー・セルアール氏に、その誕生の背景とものづくりへの想いを伺いました。
2026/08/25
Cleative Dialogue
-LÉCLISSE-
受け継がれる技を、
未来へと結ぶブランド
2022年、デザイナーのファニー・セルアール氏によってパリで誕生したバッグブランド、LÉCLISSE。ブランド名に込められているのは、「二つの要素を結びつける」という思想です。土地に根差した伝統の職人技(サヴォアフェール)を現代的な感性によって再解釈し、未来へと継承していく。その架け橋となることこそが、ブランドの根幹にあります。彼女は「その土地に宿る技は、失われるのではなく、新たな時代へ翻訳されていくもの」と語ります。その独自の視点から、世界各地に残る希少な手仕事を現代のライフスタイルへと昇華させ、新たな価値を創造し続けています。
異なるサヴォアフェールを結びつける、
唯一無二のものづくり
LÉCLISSEのコレクションの核となるのは、上質なレザーと異素材の美しい融合です。コレクションのバッグたちは、単なるファッションアイテムを超え、一つの作品として豊かな存在感を放っています。その探究のきっかけとなったのが、フランス最古といわれるラタン家具メーカー「メゾン・ルイ・ドリュッケール」との協業でした。パリのカフェ文化を象徴するカフェチェアに受け継がれてきた伝統的な編み込み技法“カンナージュ”と、レザークラフトの技術をコラボレート。異なるサヴォアフェールを一つに結ぶことで、これまでにない美しい表現が生まれたのです。この革新的なものづくりは、いま静かに注目を集めており、その象徴ともいえる存在が、代表作の『ル ロトンド』と『ル サリー』です。
聞き手:伍堂友実子(Salon le Chic バイヤー)
サロン ル シックが見つめる
LÉCLISSEの未来
伍堂友実子(Salon le Chicバイヤー)
LÉCLISSEが大切にしているのは、「異なる個性が出会うこと」から生まれる、新しいミックスの美しさです。その土地がずっと育んできた歴史や文化、そして受け継がれてきた職人さんの技を大切にしながら、新しい素材や感性を掛け合わせて、表現の幅を豊かに美しく広げています。 毎日の暮らしのなかで愛着を持って「使うこと」。新しい美しさを「試してみること」。そして、大切に守られてきた文化を「心に留めておくこと」。LÉCLISSEとは、そのすべてをやさしくつなぐ存在だと感じています。サロン ル シックでは、これからもブランドと一緒に歩みながら、パリで生まれた自由なクリエーションを、さまざまなかたちでお届けしていきます。
Designer
ファニー・セルアール Fanny Serouart
⚫︎プロフィール
デザイナーであり、LÉCLISSEの創業者。
フランス北部とブルターニュ地方で育ち、幼い頃から素材の質感や職人の所作、そして土地に根差した文化への感性を育んできた。エコール・ブールおよびENSCI-レ・アトリエでデザインを学んだ後、自動車業界においてCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)のスペシャリストとしてキャリアを重ねる。
その一方で、自らレザークラフトを実践することで独自の創作世界を確立。
