日本には季節の移ろいとともに繰り返される風習が多くあり、古くから暮らしの中に取り入れて大切にしてきました。1年を通して行われる各月の行事や春夏秋冬の風物詩などを、「さいじ季」と題してまとめました。どうぞお役立てくだい。
四季の豊かな日本では、春夏秋冬それぞれをさらに6等分した
「二十四節気」とともに、季節の繊細な移ろいを大切にしています。
春の二十四節気
立春(りっしゅん) (2月4日頃):
寒さも峠を越え、春の気配が感じられる。
雨水(うすい) (2月19日頃):
立春から数えて15日目頃、雪や氷が溶けて水になる。
啓蟄(けいちつ) (3月6日頃):
冬眠していた虫も目を覚まし地上に這い出してくる。
春分(しゅんぶん) (3月21日頃):
春のお彼岸のお中日。昼夜がほぼ等しくなる。
清明(せいめい) (4月5日頃):
すべてのものがイキイキとして清らかに見える。
穀雨(こくう) (4月20日頃):
穀物を潤す春雨が降る。
節分(2月3日または4日 立春の前日)
「節分」とは季節の変わり目を指し、古くから親しまれている風習がいくつかあります。代表的なのが「豆まき」。「鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆を巻き、悪いものを追い出し良いことを招き入れます。豆には煎った大豆を用い、「豆に暮らす」という意味にもなぞらえているようです。そして、この日は恵方(その年の神様がいる方向)に向かって無言で太巻きを食べると無病息災でいられるという関西の言い伝えもあり、今では全国に広がり節分の日のご馳走にもなっています。また、最近はあまり見られなくなりましたが、玄関に柊の枝を刺した鰯の頭を掲げる風習もあり、鰯の放つ臭いで悪いものを寄せ付けないようにします。どれも、家族みんなの健康や幸せを願う、大切にしていきたい行事ですね。
バレンタインデー(2月14日)
2月14日はローマの聖人「聖バレンタイン」の記念日で、欧米では恋人や夫婦間でカードや贈りものを交換して寒い冬をホットに過ごします。チョコレートを贈るのは日本独自の習慣で、昭和11年(1936年)神戸の洋菓子メーカーがバレンタインデーの広告を出したことから始まり、昭和50年(1975年)頃に定着しました。当初は女性が男性へチョコレートを贈って「愛を告白する日」でしたが、現在では自分用として高級チョコレートを楽しんだり、お仕事関係や女性同士で贈り合う友チョコなども多くなりました。また、お酒やビジネス小物など、チョコレート以外のギフトを贈るケースも増えています。バレンタインデーは日頃の感謝や好意を伝えるにはいい機会。チョコレートから始まるコミュニケーションをきっかけに、今伝えたい気持ちを届けてくださいね。
桃の節句(3月3日)
3月3日のひな祭りは五節句のひとつで「桃の節句」とも言われ、女の子の健康と幸せを願いお祝いするお祭りです。生まれて初めて迎える節句は初節句と言い、盛大にお祝いします。ひな祭りは平安時代に中国から日本に伝わり、人形を作って穢れ(けがれ)を移し、川や海に流すことが行われました。そこに貴族の女の子たちの人形遊びである「ひいな遊び」が一緒になって、ひな祭りが生まれたと言われています。現代では、まずひな人形を飾りますが、これは婚礼の様子を表したもので、そばには甘酒や菱餅のお備えをします。ご馳走はちらし寿司やはまぐりのお吸物などが一般的。特に、はまぐりはその貝合わせがほかに一対になるものがないことから婚礼の喜びに通じると言われ、菱餅の三色は春を呼び込む色合いになぞられている説もあります。
ホワイトデー(3月14日)
昭和52年(1977年)、博多の老舗菓子店が「バレンタインデーの1カ月後にマシュマロでお返しを!」というキャンペーンを行ったことから始まり、当初マシュマロデーと呼ばれていたキャンペーンはその後「ホワイトデー」として定着しました。ホワイトデーは毎年バレンタインデーのちょうど1カ月後の3月14日と決まっていて、贈りものをいただいてからひと月あるので余裕を持ってお返しが選べますね。お返しはチョコレートなどのスイーツが定番ですが、贈るスイーツには意味があると言われています。クッキーを贈ると「あなたは友達」、マカロンなら「特別」、バウムクーヘンなら「幸せが重なる」という意味のよう…。おもしろいですね!最近はハンカチなどのファッション雑貨やブーケなどのお花を贈る人も増え、ギフトの幅も広がってきたようです。
春のお彼岸(3月20日または21日)
3月末の春分の日をお中日として、前後3日間の計7日間が「春のお彼岸」。お彼岸の時期になると、お仏壇に牡丹餅やお団子をお供えします。「牡丹餅」はこしあんで丸く大きめに作るのが一般的で、牡丹の咲く季節に合わせてそう呼ばれています。一説には、お彼岸に牡丹餅を食べる習慣は江戸時代に定着したと言われ、小豆の赤い色は邪気を払い災難から身を守り、昔は貴重だった砂糖を使う甘いものをお供えすることでご先祖様への感謝の気持ちを伝えるという意味合いも込められているそうです。お彼岸の時期にはお墓参りをする光景も多くみられますね。咲く花で季節の移ろいを感じながら、変わることのないご先祖様への想いを伝えていきたいですね。
イースター
(3月末から4月中旬の日曜日 毎年移動します)
イエス・キリストの復活をお祝いするキリスト教の行事が「イースター」。キリストは亡くなるときに「3日目に復活する」と言い残し、その通り3日後の日曜日に復活したと言われています。イースターのシンボルには「たまご」と「うさぎ」があり、たまごは殻を破って生まれてくることが「キリストの復活」を表しているとされ、うさぎは多産なため「繁栄」や「豊穣」のシンボルとなったそうです。日本でも春になると、店舗の装飾としてカラフルなたまごやかわいいうさぎの置きものを見かけることがありますが、これらはイースターグッズ。海外では家の中や庭をイースターエッグやイースターバニーで飾り付け、春の訪れを祝って身のまわりを明るくデコレーションします。日本でも春を祝うイベントとしてあやかってみませんか。
夏の二十四節気
立夏(りっか)(5月6日頃):
夏の気配が感じられる。
小満(しょうまん)(5月21日頃):
すべてのものが次第に伸びて天地に満ち始める。
芒種(ぼうしゅ)(6月6日頃):
麦を刈り、稲や麦など芒のある穀物を植える。
夏至(げし)(6月22日頃):
昼の長さが一年で最も長くなる。
小暑(しょうしょ)(7月8日頃):
暑気に入り、梅雨が明ける。
大暑(たいしょ)(7月23日頃):
夏の暑さが最も極まる。
端午の節句(5月5日)
5月5日は子供の日でもありますが、もともとは「端午の節句」で男の子の健やかな成長を祝う日です。生まれて初めて迎える節句を「初節句」と言い、女の子の桃の節句と同じく盛大にお祝いします。大将人形や鎧兜などの五月人形を飾り、「後継が絶えない」ことを意味する「柏餅」や縁起が良いとされる餅米から作られる「粽」をいただきます。鯉のぼりを屋根に立てるのは、鯉が滝を昇り竜になるという中国の伝説にならい「男の子の出世」を願う気持ちが込められています。現在ではイベントとして数多くの鯉のぼりが飾られたり、マンションのベランダからちょこんと鯉のぼりが泳ぐ姿も見受けられますね。我が子を想う気持ちはいつの時代も変わらないもの。風薫る5月の空を鯉たちが泳ぐ景色も、大切に受け継いでいきたい日本の美しさですね。
母の日(5月の第2日曜日)
「母の日」は、1907年頃にアメリカのアンナ・ジャーヴィスという女性が、亡き母の追悼のために教会で白いカーネーションを配ったことが起源です。それがアメリカ全土に広がり、日本では5月の第2日曜日が「母の日」となりました。赤いカーネーションは、世界共通の母の日のシンボル。現在は赤だけではなく、ピンクのカーネーションやお好みの花によるフラワーアレンジメントをギフトに選ぶケースも増えました。さらに、お子様たちは、ファッションやコスメ、スイーツなど、お母様のお好みの品も一緒にプレゼントします。そしてお母様を想う気持ちこそ、何よりの贈りものですね。なかなか口に出しては言えない…という感謝の気持ちを、カードやプレゼントに込めるのも素敵ですね。
父の日(6月の第3日曜日)
母の日が年々盛んになるのを見た、アメリカのJ・B・ドッド夫人が「父の日」を定めるよう提唱し、1910年アメリカで父親に感謝する日として周知され、その後世界中に広がりました。仕事で外出していることが多いお父様に感謝をするのは、母の日と比べるとちょっと控えめな感じでもありましたが、最近では「イクメン」という言葉も一般的になり、育児でわが子と長い時間触れ合うお父様が増えてきました。そんな中、父の日も家族の絆を深める大切な日になってきたようです。父の日のシンボルは、黄色のばら。贈りものでは、リラックスグッズやグルメ、普段使ってもらえるルームウェアなどが選ばれているようです。お父様の笑顔を思い浮かべながら素敵なギフトを贈ってくださいね。
夏越しの祓い(6月30日)
1年の半分にあたる6月30日に、1月から6月までの半年間の罪や穢れ(けがれ)を祓い、残り半年の無病息災を祈願する行事が「夏越しの祓い(なごしのはらい)」。この日には、水無月という厄落としの和菓子をいただきます。水無月は三角に切った外郎(ういろう)に小豆をのせたもので、小豆には魔除けの意味があり、三角の形は暑気を払う氷を表すと言われています。また同時に、神社や鳥居の下、境内では、茅で作られた大きな輪が用意されます。参拝者はこの輪をくぐる「茅の輪(ちのわ)くぐり」と呼ばれる儀式を行い、無病息災を願います。猛暑日や熱中症などへの注意が必要となり、夏の暑さが厳しくなった現代ならなおさら多くの方が茅の輪をくぐりたくなるのかもしれませんね。
土用(夏の土用は立夏の前18日間)
土用とは「立夏・立秋・立冬・立春」より前の約18日間で、一般的には「夏の土用」を指す場合が多く、暑さの厳しい時期です。昔からこの時期には、土用うなぎ、土用餅、土用しじみ、土用たまごなどと呼ぶ、精のつく食べ物をいただき健康に気を配る習慣がありました。土用の丑の日には、「う」のつく食べ物を食べると身体に良いと信じられ「うなぎ」をいただくようになったそうです。また、うなぎを食べる習慣は、江戸時代の蘭学者・平賀源内がうなぎ屋の看板に「本日土用丑の日」と書かせたのがきっかけとも言われています。炭火でジュワーっと焼いて、モクモクの煙、周辺に漂うこうばしい香り。そんなうなぎを焼く光景を見ていると、暑い夏を乗りきる食欲が湧いてくるのは、今も昔も変わらないようですね。
七夕(7月7日)
7月7日の夜、牽牛星(けんぎゅうせい)と織女星(しょくじょせい)が年に一度天の川を渡って出会うという、星を祭る行事が「七夕」です。中国から伝わった牽牛・織女の伝説と日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説が一緒になって奈良時代に親しまれるようになったそうです。七夕といえば短冊ですね。庭前にお供えものをし、五色の短冊に願い事を書き、笹の木に吊るして祈ります。寺子屋が盛んだった江戸時代には、習字が上達するようにとの願いから、吊るす短冊の言葉を筆で綴るのを楽しんだようです。七夕は年に一度、その日の夜にだけ離ればなれの男女が会うことが許されるラブストーリー。夜空を舞台にしたロマンチックなドラマに、昔の人も胸をキュンとさせたかもしれませんね。
お中元
「お中元」とは旧暦の7月15日のことで、もともと中国では祖先にお供えものをして身を清める日でした。これが日本に伝わり、お盆のお供えをご近所や親戚に贈る風習が合わさって、お中元を贈答する習慣ができたと言われています。明治時代の後半には、仕事関係の人やお世話になった人などに広がり、現在では6月上旬から7月下旬あたりまでに夏のご挨拶を兼ねて感謝の品を贈るようになりました。今では贈る相手もさまざまになり、ギフトの内容もビール、スイーツ、お肉などバラエティー豊かになってきました。時代の変遷こそありますが、お中元は日頃お世話になっている方へ贈るもの。真心のこもった一品をあれこれ選んでお届けするのも、心豊かになれるイベントですね。
お盆
7月15日を中心に祖先の霊を迎えて供養する仏教行事「お盆」は、地域によって期間や行事の内容が異なります。たとえば、きゅうりで作った馬となすで作った牛の飾りものをお供えする「精霊馬」という風習がありますが、これはご先祖様の霊が「この世に戻ってくるときは速い馬に乗ってきて、あの世に帰るときは牛に乗ってゆっくり戻ってほしい」という願いが込められているそうです。ご先祖様の霊を送る「送り火」としては、灯籠流しが有名ですね。また盆踊りは、もともとはこの世に戻ってきた精霊を供養するために踊りましたが、現在は地域の親睦を目的に行われることが多いようです。お盆は、祖先を敬い大切に想う行事。お仏壇に仏具をしつらえて、お線香やお花、盆提灯を飾り、心のこもったお供えものでお迎えしたいですね。
秋の二十四節気
立秋(りっしゅう)(8月8日頃):
秋の気配が感じられる。
処暑(しょしょ)(8月23日頃):
暑さがおさまってくる。
白露(はくろ)(9月8日頃):
大気が冷え、露が草に宿る。
秋分(しゅうぶん)(9月23日頃):
秋のお彼岸のお中日。昼夜がほぼ等しくなる。
寒露(かんろ)(10月9日頃):
秋が次第に深まり、草の葉に宿る露も霜となる。
霜降(そうこう)(10月24日頃):
秋も末となり霜が降りる。
中秋の名月(秋分の日の5日前)
旧暦8月15日の月を観賞するのがお月見で、この日の月は「中秋の名月」と言います。古来中国では中秋の名月を楽しむ風習があったとされ、これが日本に伝わり、農作物の収穫に感謝する儀礼が一緒になって、江戸時代に広まりました。本来は「秋の農作物の収穫に感謝を捧げる風習」で、お月見団子やお萩、里芋などをお月様が見える場所にお供えし、秋の七草のうち、魔除けの力があるといわれるすすきを飾ります。江戸時代の人々はお月見の風習を楽しんでいたようで、下弦の月の出を待ちながら飲んで食べて歌って、秋の大宴会になることもあったのかもしれません。月待ちを口実に、お月様とともにパーティーを楽しみませんか。
重用の節句(9月9日)
「重用の節句」とは9月9日に行われる年中行事で、桃の節句や端午の節句と比べるとちょっと控えめな感じもしますが、近年メディアなどで取りあげられるようになってきました。菊をモチーフに不老長寿を願うことから別名「菊の節句」とも呼ばれ、菊酒を飲み、栗ご飯をいただき、無病息災を祈ります。今風にいえばアンチエイジングで幸せな日々を願う、風雅な行事と言えるかもしれません。また「後の雛」という風習もあり、後の雛とは桃の節句で飾ったひな人形を、半年後の重陽の節句の際に虫干しを兼ねて再び飾り、健康、長寿、厄除けなどを願うものです。ひな人形を愛でながら菊の花びらを浮かべた菊酒を飲み、深まる秋に人生を重ねるひとときは、まさに大人のひな祭り。親しいお仲間と女子会感覚で楽しむのはいかがでしょうか。
敬老の日(9月の第3日曜日)
長年社会に尽くしてきたお年寄りを敬愛し長寿を祝う日が「敬老の日」で、昭和41年(1966年)に国民の祝日になりました。かつては60歳の還暦から長寿を祝っていましたが、近年は60〜70代を過ぎても若々しく元気な方が多くなり、高齢者とされる年齢も一定ではなくなってきました。敬老の日のプレゼントを贈り始めるタイミングとしては、お孫さんが誕生したときや勤められた仕事を辞めたときなどがおすすめです。ギフトの種類もスイーツやお酒、ファッション雑貨、体験ギフトなどと幅広く、ご本人のライフスタイルや趣味嗜好に合わせて選ぶのが良いでしょう。「いつまでも元気でね!」という優しい気持ちを伝え、心温まる敬老の日をお迎えください。
秋のお彼岸(9月23日)
「秋のお彼岸」は9月23日をお中日に前後3日間の計7日間を指し、お中日の秋分の日は「祖先をうやまい、亡くなられた人々を偲ぶ」という名目で祝日となっています。秋のお彼岸にはお花やお萩をお供えします。お萩は小ぶりで長めに丸めた粒あんが一般的で、この季節は萩の花が咲くためにそう呼ばれます。春のお彼岸と同じくこの期間にお墓参りをするご家族も多いようです。実家に家族や親戚が集まり、子供たちも交えて行事食を食べながら昔話をするというご家庭もあるでしょう。ご先祖様を想うひとときは、ご家族の歴史を紡いでいくうえで大切な時間。ずっと受け継いでいきたいものですね。
ハロウィーン(10月31日)
「ハロウィーン」とはキリスト教の「万聖節」の前夜祭で、亡くなられたご家族やご友人の霊を偲ぶ行事のこと。10月31日の夜は死者の霊や悪霊、妖魔や妖精がさまよう日とされ、庭先や玄関などに魔除けアイテムの「ジャック・オ・ランタン」と呼ばれるかぼちゃの提灯を飾ります。通りではお化けなどに仮装した子供たちが「何かくれないといたずらしちゃうぞ〜」と言いながら練り歩き、訪ねた家でお菓子をもらったりします。近年日本では仮装やイベントが盛んになるとともに知れ渡り、ハロウィーンは秋の行事として定着してきました。ご家庭でも「かぼちゃ」を使ったハロウィーンフードやスイーツを作り、みんなで仮装パーティーを楽しむのもいいですね。
ブラックフライデー(11月の第4金曜日)
「ブラックフライデー」とは、米国の感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日のことで、この日に大規模なセールが行われることを言います。もともと感謝祭の翌日は、感謝祭の在庫一掃と年末商戦の幕開けが同時に行われ小売店が繁盛する日でした。ブラックフライデーと名付けられたのには諸説ありますが、アメリカの新聞社が「小売業者が繁盛して黒字になる日」という前向きな解釈を発表してからは、セールの名称として普及したようです。近年日本でも、ブラックフライデーのお得なセールを開催する百貨店やスーパーなどが増えてきました。今年がんばったご家族やご自分へのご褒美の品、また年末に必要なグッズを手に入れるために。ブラックフライデーでお買物をしてみませんか。
いい夫婦の日(11月22日)
昭和63年(1988年)、財団法人余暇開発センターが夫婦で余暇を楽しむライフスタイルを提唱。日本中のご夫婦やカップルに、より素敵な関係を築いていただきたいという思いから11月22日を「いい夫婦の日」としました。日付については語呂合わせで決定したと言います。これまでにボウリング大会やウォーキングなどさまざまなイベントを開催し、その年を代表する理想の夫婦「いい夫婦パートナーオブザイヤー」を発表し、新しいおふたりの記念日として定着しました。この日に婚姻届を提出するカップルが増えたようです。これからもずっとおふたりの時間を大切にし、11月22日には感謝のプレゼントを贈り合うのも素敵ですね。
冬の二十四節気
立冬(りっとう) (11月8日頃):
冬の気配が感じられる。
小雪(しょうせつ)(11月23日頃):
寒くなり雨が雪になる。
大雪(たいせつ) (12月8日頃):
雪もいよいよ降り積もってくる。
冬至(とうじ) (12月22日頃):
昼の長さが一年中で最も短くなる。
小寒(しょうかん)(1月6日頃):
寒の入りで、寒さが増してくる。
大寒(だいかん) (1月20日頃):
冷気が極まって、最も寒さがつのる。
お歳暮
日頃お世話になっている方へ、1年の締めくくりに感謝の気持ちを込めて贈るのが「お歳暮」です。そもそもお歳暮とは、年の変わり目に先祖の霊を迎えて祭る「御魂祭(みたまさい)」の名残りで、年越しのお供えものでした。昔ながらの贈答品として新巻鮭や塩鰤があり、昔は「魚」はごちそうで、大晦日には特別に「年取り魚」といって鮭や鰤をいただいたと言われています。現在では、お歳暮を贈る時期は11月の上旬からクリスマス前あたりまでが目安で、年を越した場合はお年賀として贈ります。お歳暮ギフトで人気があるのは和洋菓子、ハム・ソーセージ、お肉、お酒、冬のお惣菜などですね。時代は変わりましたが、何よりも大切なのはお世話になった方への感謝の気持ち。先様の笑顔が浮かぶギフトを真心とともに贈ってください。
クリスマス(12月25日)
「クリスマス」はキリストの誕生をお祝いする日で、キリスト教ではイースターと並ぶ大きな祭日です。今ではキリスト教徒に限らず、世界中でお祝いされるようになりました。子供たちにプレゼントを運んでくれるサンタクロースは、子供を守る聖人ニコラウスがなまったものと言われています。たしかに発音が少し似ていますね。クリスマスシーズンになると街中の賑わいに合わせて玄関にはリース、リビングにはツリー、イルミネーションでお庭やベランダを飾るお家もあって気持ちも華やぎます。そして、クリスマスといえばクリスマスパーティーとプレゼント。お家の飾り付けからケーキ、プレゼントの手配など、もう準備の段階からクリスマスは始まっていて、温かな気分でいっぱいになれる素敵なシーズンですね。
大晦日(12月31日)
毎月の最終日を「つごもり」と言い、12月31日は1年の最後の日ということで「大晦日・大つごもり」と言います。昔は大晦日の夜が新年のスタートで、一家の主は前日までにお正月の準備を整え、大晦日は心身を清めて神社に籠り、ひと晩中起きて歳神様を迎えるのが習わしでした。現在は各地で多くの人が寺社に初詣に出かけ、寺社によってはお神酒がふるまわれるところもあります。大晦日に年越しそばを食べるようになったのは江戸時代からで、そばはコシが強く長いことから末長く繁盛すると言われ、縁起が良いとされています。大晦日の夜はご家族揃って恒例のテレビ番組を見て、という時代ではなくなったのかもしれませんが、新年の抱負を話し合えるような一家団らんのひとときを大切にしたいですね。
お正月(1月1日)
お正月は、1年の始まりに「歳神様・稲作の神様」をお迎えするという、日本人にとってとても大切な行事です。家では門松を立て、しめ飾りをし、平たく鏡のように作った鏡餅をお供えし、神様を迎える神聖な場所であるための準備をします。ほかにも、おせち料理やお屠蘇、柳箸など、お正月に準備するものには、古くからの日本文化の良さと意味合いが込められています。たとえば、おせち料理には一品一品福に通じる意味があり、お正月をゆっくりと過ごせるよう日持ちのできる濃い目の味付けに仕上げます。最近では、おせち料理にも有名店の洋風・中華風のほか、スイーツおせちなどバリエーションが増えてきました。伝統を大切にしながら現代のスタイルも取り入れ、いつまでも心新たにお正月を迎えてください。
「さいじ季」おすすめアイテムも
新宿髙島屋で。
新宿高島屋では、〈さいじ季〉でご紹介した行事や風物詩に関連したおすすめのアイテムを、お客様のご要望に合わせてご提案いたします。たとえば、季節感を大切にしたグルメや贈りものなど、定番から今どきのアイテムまで豊富なバリエーションの中からピックアップしてご紹介。春夏秋冬どの季節も豊かにお過ごしいただけますよう、お客様の毎日に寄り添ってお手伝いいたします。