金工作家 宮田琴さんの柏ライフ
約1700を超える市区町村、その1/1700の街・柏。
つくることが生きることと重なる人にとって、暮らす場所はそのまま表現の土壌にもなる。都内で制作を続けてきた金工作家・宮田さんは、子育てをきっかけに柏へと拠点を移した。環境の変化の中で見えてきた、ものづくりと暮らしの関係とは。
宮田 琴(みやた こと)さん PROFILE
1976年1月21日生まれ。東京都出身、柏市在住。
金工作家/アトリエ鍛〜たん〜代表。日本伝統工芸美術会 会長。
ぐい呑みや箸置きなどの工芸品をはじめ、神田明神 貴賓室庭園や佐渡汽船両津港ターミナルに作品が設置されるなど、公共空間における作品制作も行う。
第22代文化庁長官であり、東京駅の「銀の鈴」を手がけた金工作家の父、女子美術大学でデザインを学んだ母のもとで育った宮田さんにとって、ものづくりは幼い頃からごく自然に身近なものだった。
自宅の作業机で手を動かす父の姿、今でも続く日本現代工芸美術展や日展に足を運ぶ家族の恒例行事など――育った環境すべてが宮田さんの表現を刺激した。その影響もあり、幼少期は工作や美術、夏休みの自由研究など、いつも何かをつくることに夢中だった。
高校時代は進路を明確に定めていたわけではないが、「学ぶなら美術」と考え東京藝術大学の工芸科へ進学。この頃から、つくることが表現として宮田さんの中で輪郭を持ちはじめ、いつしか生きることと重なっていった。
東京藝術大学在学中、取手校舎に通うため1年だけ取手で暮らしていた宮田さんが、アルバイト先として通うようになったのが柏だった。初めて名前を聞く街で、都内で育った宮田さんにとっては少し物足りなさも感じていた。それでも、後に夫となる人と出会った街でもあり、今はなくなってしまったが、よく通った思い出の居酒屋もあった。
そんな学生時代に出会ったモチーフが「ふくろう」だ。秋葉原のある企業から依頼を受け、マスコットキャラクターをもとにオブジェを制作。福を呼ぶ象徴であり、知恵の象徴でもあるふくろうは、自身の感性とも重なり、その後の代表的なモチーフへとつながっていく。
1年間の取手・柏生活を経て、宮田さんは大学4年生で学生結婚。卒業後も都内を拠点に制作を続けていたが、転機となったのは2014年だった。こどもが小学生になるタイミングで、柏へと生活の場を移す。都内は主要な場所が点在し、小さなこどもを連れての移動は負担も大きい。一方で柏は、車でふるさと公園や商業施設へ気軽にアクセスでき、暮らしやすさを実感したという。
子育てに奔走する中で、都内のシェアアトリエへ通うことは難しくなった。それでも、趣味でつくったオムツケーキやスイーツデコは反響を呼び、制作依頼や教室の開催へとつながっていく。環境が変わっても、その時々の暮らしに合わせながら、宮田さんはものづくりを手放すことはなかった。
1枚の板を金鎚で叩き、平面を立体へと変えていく鍛金(たんきん)。その制作は、限られた条件の中で何ができるかを探る挑戦でもある。飾って眺める絵とは異なり、工芸品は暮らしの中で人の手に触れ、空間に必要とされ使われる美しさをかたちにしていく。そうした“用の美”に惹かれ、宮田さんは制作を続けてきた。
都内のシェアアトリエを解消し、2018年に柏でアトリエを構えると、紹介をきっかけに人との関係が広がり、柏市のふるさと返礼品への採用にも結びついた。イベントでは都内に比べて足を止めてくれる人も多いと実感したという。
人との距離の近さや、あたたかく受け入れる風土。そうした柏の魅力が、人の暮らしに近いほど美しい工芸品へ挑む宮田さんのものづくりを、自然と後押ししている。
柏がつないだ縁は柏高島屋にも広がり、2022年にはPOP UP SHOPへの出店にもつながった。チラシを手に開店と同時に訪れるお客様も多く、都内の百貨店での出店時を超える反響を実感した。見に来るのではなく、買う目的で訪れる人が多いことも印象的だったという。
また、パティシエを目指す息子が流山市のレタンプリュス本店でアルバイトをしたことをきっかけに、祝いごとの際には柏高島屋にある店を訪れることも増えた。暮らしの中で、親しみのあった店はより身近な存在へと変わっていく。
長く地域に根付き、信頼を積み重ねてきた柏高島屋は、つくり手として、また柏で暮らす一人としても、宮田さんにとって確かな価値を持つ場所となっている。
柏高島屋ステーションモールでは、イベントスペースや各階の「ふらり」などで多彩な催しを開催。宮田さんのような作家さんの作品をお求めになれるPOP UP SHOPなどの情報は、タカシマヤアプリ、柏高島屋のWEBサイト、折込チラシなどでご確認いただけます。普段は出会えないアイテムとの出会いはもちろんのこと、つくり手とお話をしながら心に響くお気に入りを見つけることができるでしょう。ものづくりへの想いが伝わる素敵な一品と、ぜひ出会ってください。 Information
●レタンプリュス 柏高島屋店 本館1階
営業時間/午前10時30分〜午後7時30分
編集・協力:コスキマー菜緒
千葉県松戸市出身。高校時代に柏で青春を過ごす。大学進学と共に、都内で8年過ごした後2017年に柏へ転居。Koskimaa Designを立ちあげ、柏を中心に様々なウェブサイトやデザインを手がける。全国初のエリア型商店会、【ウラカシ百年会】では事務局長を務め、同会の発行する雑誌PICKUPの執筆などライターとしても活動。
次回の記事更新は6月30日(火)を予定しております。 柏高島屋ホームページはこちら>>
※品数に限りがございますので、売切れの節はご容赦ください。
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※掲載商品の価格・内容は2026年3月30日(月)時点のものです。
※価格は消費税を含む総額にて表示しております。
※ディスプレイ(モニター)の都合上、商品写真は実際の商品の色と若干異なる場合があります。
つくることが生きることと重なる人にとって、暮らす場所はそのまま表現の土壌にもなる。都内で制作を続けてきた金工作家・宮田さんは、子育てをきっかけに柏へと拠点を移した。環境の変化の中で見えてきた、ものづくりと暮らしの関係とは。
柏で見つけた、自分らしいものづくり
宮田 琴(みやた こと)さん PROFILE1976年1月21日生まれ。東京都出身、柏市在住。
金工作家/アトリエ鍛〜たん〜代表。日本伝統工芸美術会 会長。
ぐい呑みや箸置きなどの工芸品をはじめ、神田明神 貴賓室庭園や佐渡汽船両津港ターミナルに作品が設置されるなど、公共空間における作品制作も行う。
作ることは、生きること
第22代文化庁長官であり、東京駅の「銀の鈴」を手がけた金工作家の父、女子美術大学でデザインを学んだ母のもとで育った宮田さんにとって、ものづくりは幼い頃からごく自然に身近なものだった。自宅の作業机で手を動かす父の姿、今でも続く日本現代工芸美術展や日展に足を運ぶ家族の恒例行事など――育った環境すべてが宮田さんの表現を刺激した。その影響もあり、幼少期は工作や美術、夏休みの自由研究など、いつも何かをつくることに夢中だった。
高校時代は進路を明確に定めていたわけではないが、「学ぶなら美術」と考え東京藝術大学の工芸科へ進学。この頃から、つくることが表現として宮田さんの中で輪郭を持ちはじめ、いつしか生きることと重なっていった。
柏との出会いと、代表作「ふくろう」
東京藝術大学在学中、取手校舎に通うため1年だけ取手で暮らしていた宮田さんが、アルバイト先として通うようになったのが柏だった。初めて名前を聞く街で、都内で育った宮田さんにとっては少し物足りなさも感じていた。それでも、後に夫となる人と出会った街でもあり、今はなくなってしまったが、よく通った思い出の居酒屋もあった。そんな学生時代に出会ったモチーフが「ふくろう」だ。秋葉原のある企業から依頼を受け、マスコットキャラクターをもとにオブジェを制作。福を呼ぶ象徴であり、知恵の象徴でもあるふくろうは、自身の感性とも重なり、その後の代表的なモチーフへとつながっていく。
暮らしの転機と、自分らしさ
1年間の取手・柏生活を経て、宮田さんは大学4年生で学生結婚。卒業後も都内を拠点に制作を続けていたが、転機となったのは2014年だった。こどもが小学生になるタイミングで、柏へと生活の場を移す。都内は主要な場所が点在し、小さなこどもを連れての移動は負担も大きい。一方で柏は、車でふるさと公園や商業施設へ気軽にアクセスでき、暮らしやすさを実感したという。
子育てに奔走する中で、都内のシェアアトリエへ通うことは難しくなった。それでも、趣味でつくったオムツケーキやスイーツデコは反響を呼び、制作依頼や教室の開催へとつながっていく。環境が変わっても、その時々の暮らしに合わせながら、宮田さんはものづくりを手放すことはなかった。
柏で育つ、美しさのかたち
1枚の板を金鎚で叩き、平面を立体へと変えていく鍛金(たんきん)。その制作は、限られた条件の中で何ができるかを探る挑戦でもある。飾って眺める絵とは異なり、工芸品は暮らしの中で人の手に触れ、空間に必要とされ使われる美しさをかたちにしていく。そうした“用の美”に惹かれ、宮田さんは制作を続けてきた。都内のシェアアトリエを解消し、2018年に柏でアトリエを構えると、紹介をきっかけに人との関係が広がり、柏市のふるさと返礼品への採用にも結びついた。イベントでは都内に比べて足を止めてくれる人も多いと実感したという。
人との距離の近さや、あたたかく受け入れる風土。そうした柏の魅力が、人の暮らしに近いほど美しい工芸品へ挑む宮田さんのものづくりを、自然と後押ししている。
人と人を結ぶ、柏高島屋のある暮らし
柏がつないだ縁は柏高島屋にも広がり、2022年にはPOP UP SHOPへの出店にもつながった。チラシを手に開店と同時に訪れるお客様も多く、都内の百貨店での出店時を超える反響を実感した。見に来るのではなく、買う目的で訪れる人が多いことも印象的だったという。
また、パティシエを目指す息子が流山市のレタンプリュス本店でアルバイトをしたことをきっかけに、祝いごとの際には柏高島屋にある店を訪れることも増えた。暮らしの中で、親しみのあった店はより身近な存在へと変わっていく。
長く地域に根付き、信頼を積み重ねてきた柏高島屋は、つくり手として、また柏で暮らす一人としても、宮田さんにとって確かな価値を持つ場所となっている。
柏高島屋の催事情報はWEBやチラシをチェック
柏高島屋ステーションモールでは、イベントスペースや各階の「ふらり」などで多彩な催しを開催。宮田さんのような作家さんの作品をお求めになれるPOP UP SHOPなどの情報は、タカシマヤアプリ、柏高島屋のWEBサイト、折込チラシなどでご確認いただけます。普段は出会えないアイテムとの出会いはもちろんのこと、つくり手とお話をしながら心に響くお気に入りを見つけることができるでしょう。ものづくりへの想いが伝わる素敵な一品と、ぜひ出会ってください。 Information
●レタンプリュス 柏高島屋店 本館1階
営業時間/午前10時30分〜午後7時30分
編集・協力:コスキマー菜緒
千葉県松戸市出身。高校時代に柏で青春を過ごす。大学進学と共に、都内で8年過ごした後2017年に柏へ転居。Koskimaa Designを立ちあげ、柏を中心に様々なウェブサイトやデザインを手がける。全国初のエリア型商店会、【ウラカシ百年会】では事務局長を務め、同会の発行する雑誌PICKUPの執筆などライターとしても活動。次回の記事更新は6月30日(火)を予定しております。 柏高島屋ホームページはこちら>>
※品数に限りがございますので、売切れの節はご容赦ください。
※仕様・価格が変更、販売中止となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※掲載商品の価格・内容は2026年3月30日(月)時点のものです。
※価格は消費税を含む総額にて表示しております。
※ディスプレイ(モニター)の都合上、商品写真は実際の商品の色と若干異なる場合があります。

