【ツナグアクション】再生素材100%のヘアコームを製作。コスメ再生プロジェクト第3弾〈Part2〉をご紹介

TSUNAGU ACTION(ツナグアクション)について


「21世紀の豊かさ」を考えながら、高島屋がステークホルダーとともに取り組むサステナブル活動「TSUNAGU ACTION(ツナグアクション)」。高島屋各店では、「PLANET」「SOCIAL」「PEOPLE」の3つのテーマに基づき、一人ひとりができる具体的なアクションを提案しています。
今回は、循環型社会の実現を目指した取り組みである「Depart de Loop(デパート デ ループ)」から、コスメ再生プロジェクト第3弾「ペーパー・コームへのアップサイクル」のうち〈Part2〉では「アップサイクルコーム」編について、プロジェクトを担当しているバイヤー2人にインタビューしました。

前回記事、コスメ再生プロジェクト第3弾〈Part1〉「アップサイクルペーパー」編はこちら>>

BUYER'S PROFILE
橋バイヤー似顔絵
橋 祐介 / バイヤー
古着屋でのアルバイトに没頭した学生生活の後、特選(ラグジュアリーゾーン)のバイヤーと兼務で、本プロジェクト担当。名画座と純喫茶が好き。

岡田バイヤー似顔絵
岡田 ひかり / 化粧品バイヤー
化粧品売場のサステナブル推進を担当。もんじゃ焼きが好き。趣味はクラシックバレエ。人生もバレエもバランスが大切。

「アップサイクルコーム」を製作した理由とは?


ーコスメ再生プロジェクトの第1弾、第2弾を経て、今回第3弾では「アップサイクルコーム」を製作することになった経緯を教えてください。

岡田バイヤー似顔絵
「コスメの回収品は、①パウダー系メイク用品、②リップ系メイク用品、③化粧品の空容器、の大きく3つに分けられます。第1弾では、①と②を再生してクレヨンに、第2弾では、①を再生しキャンドルにしました。しかし、③はアップサイクルをするには課題が多く、プロジェクトスタート以降、アップサイクルの方法を常に模索していました。しかし昨年、パラレルプラスティックス様(Hamee株式会社)との出会いがあり、化粧品の空容器のアップサイクルを試みる取り組みがスタートしました。」

橋バイヤー似顔絵
「再生プラスチックのリプロダクトをされているパラレルプラスティックス様となら実現可能だと確信しました。プロジェクトにご賛同いただき、化粧品売場のお客様に喜んでいただけるヘアコームの製作をすべく、協業がスタートしました。」

化粧品の空容器から「アップサイクルコーム」ができるまで


アップサイクルペーパーと同様に、アップサイクルコームが出来あがるまでの工程を見ていきましょう!

まず素材・色別に選別し、キャップやラベルを取り除きます。
回収したプラスチック素材の空容器

中性洗剤につけ置きして洗い、中に残った化粧品やにおいを一つひとつ手作業で取り除きます。
空容器を丁寧に洗う様子

洗い終わったら水分が残らないように乾かします。
洗った空容器を乾燥させている様子

きれいになった空容器を粉砕してチップ状にし、廃棄予定の住設部品を粉砕した白い再生プラスチックと一緒に熱で溶かします。
空容器を裁断してできたプラスチックのチップと白い再生プラスチックが工場の機械に入っている様子

溶かした再生プラスチックをコームの型に射出成型します。
再生プラスチックがコームの形に成型された様子

アップサイクルコーム完成品

橋バイヤー似顔絵
「カラーは、ブラウン、ピンク、ブルー、グリーンの4種類。プラスチックの種類によって溶解温度が異なる現象を利用して、マーブル模様に仕上げています。」

岡田バイヤー似顔絵
「集まった化粧品の空容器は素材や色がバラバラです。それによって個体差が生まれ、オリジナリティが出ます。同じマーブル柄はもう作れない。世界にひとつだけのものとして、特別感を感じていただけたら嬉しいです。」

アップサイクルコームの製作秘話


ー製作過程で大変だったことはありますか?

橋バイヤー似顔絵
「空容器の選別と洗浄をしていただける企業を探しましたが、半年かけても見つかりませんでした。色・素材ごとに選別して、ラベルを剥がし、アップサイクルできる状態にする。今回はその工程を私たちバイヤーとパラレルプラスティックスのスタッフ様が集まり、自ら手作業で行いました。」

岡田バイヤー似顔絵
「一番時間がかかったのはラベルを剥がす作業です。高島屋では、購入店舗やブランドを問わずコスメを回収しているのですが、剥がれやすいものもあれば、なかなか剥がれず時間がかかるものもあり、ブランドによって様々でした。もし“使用後は再利用する”という視点があれば、製造の段階でラベルの剥がしやすさなどに配慮した、リサイクルしやすい商品づくりになっていくのではと思っています。」


ー初めての試みで、想定外だったことなどがあれば教えてください。

岡田バイヤー似顔絵
「想定外だったのは、回収した化粧品容器の8〜9割が透明や白のボトルだったことです。これは選別作業を通して、初めてわかりました。コームに使用できる色味の容器は思ったより少なく、特にブルーとグリーンのボトルはかなり少数でした。集まったボトルの色数に応じて、コームのカラーごとの製作数を決定しました。」

ジョンマスターオーガニック様とのコラボレーション


ブラウンのコーム


ー今回、ジョンマスターオーガニック様と協業することになった経緯を教えてください。

岡田バイヤー似顔絵
「化粧品バイヤーとして以前から一緒にお取組みしていたジョンマスターオーガニック様に今回の企画をご提案した際、チャレンジングな企画にも関わらず、快くご賛同いただきました。“オーガニックコスメを通して人と地球の未来に貢献する”というミッションを掲げているジョンマスターオーガニック様だからこそ、ご賛同いただけたと思います。今回製作したコームの中でもブラウンのカラーは、ジョンマスターオーガニック様のご不要になったボトルを活用させていただきました。」

橋バイヤー似顔絵
「ジョンマスターオーガニック様のファンの方にもしっかり満足していただけるように、デザインには強いこだわりを持って製作しました。」

アップサイクル品を手がける思いとは?


ーアップサイクル品を製作する上で大切にしていることはありますか?

岡田バイヤー似顔絵
「まずビジュアルが”かわいい”と思っていただけること。サステナブルなものを買わないといけないと思うと、窮屈に感じてしまうお客様もいらっしゃるかと思います。だからこそ、商品のビジュアルなど心が躍る魅力的なものづくりをしたいです。」

コスメ再生プロジェクトの今後に期待


ーコスメ再生プロジェクトは今年で3年目を迎え、取り組みの広がりが見えてきました。今後の展望を教えてください。

橋バイヤー似顔絵
「デパート デ ループはプロジェクトスタートから今年で5年目、コスメ再生プロジェクトは3年目。高島屋が大切にしてきたこの取り組みは、社内では徐々に認知されてきました。いろんな分野で再生のノウハウが蓄積されてきているので、これから新しいカテゴリーが増えてきたときに活かされてくると思います。」

岡田バイヤー似顔絵
「社内では少しずつ認知されてきましたが、お客様やお取引様などはまだ知らない方も多いのが現状です。今回の「アップサイクルペーパー」と「アップサイクルコーム」の製作を通して、コスメ再生プロジェクトの取り組みを多くの方に知っていただき、”役目を終えたコスメがあれば、今度高島屋に持っていこう!”と思っていただけたら嬉しいです。」

アップサイクルコーム4カラー

[john masters organics(ジョンマスターオーガニック)]【高島屋限定】アップサイクルコーム(ケース付/全4色) 各3,520円
※数量限定
取り扱い店舗:日本橋「ベルサンパティック」、新宿・玉川・大宮・柏・京都「ベルナチュレール」、横浜・高崎・大阪・泉北「化粧品売場」、いよてつ「グリーンコスメティックガーデン」、TBEAUT


コスメ再生プロジェクト第3弾の〈Part1〉「アップサイクルペーパー」編も公開中です。こちらもぜひご覧ください!
前回記事、コスメ再生プロジェクト第3弾〈Part1〉「アップサイクルペーパー」編はこちら>>

「Depart de Loop(デパート デ ループ)」について


今回のアップサイクルコームは、「Depart de Loop(デパート デ ループ)」の「コスメ再生プロジェクト」の取り組みのひとつです。
「Depart de Loop(デパート デ ループ)」では、ツナグアクションの一環として、循環型社会の実現を目指したさまざまな取り組みを行っております。
従来の「売りっぱなし」ではなく、衣料品やコスメ、羽毛ふとんといったアイテムの「回収・再生・製品化」を通じて、循環型の取り組みを進めています。
コスメ再生プロジェクトについて詳しくはこちら>>

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