【アムール・デュ・ショコラ】バイヤー出張記~パリ編~

年に一度の“ショコラの祭典”として親しまれている高島屋のバレンタイン催事「アムール・デュ・ショコラ」。2026年の開催に向けた取り組みをインタビュー!今回は担当バイヤーに出張の様子を聞きました。

安岡バイヤー
味百選や和菓子の経験を経て、2022年MD洋菓子バイヤーに着任。アムール・デュ・ショコラやクリスマスケーキを担当。

【目次】
アムール・デュ・ショコラ2026に向けて
ジャック・ジュナン
ジャド・ジュナン
高島屋初登場ブランド

アムール・デュ・ショコラ2026に向けて


パリの街並み

―バレンタイン催事、“アムール・デュ・ショコラ”の仕込みはいつからスタートするのでしょうか

安岡 毎年2月にアムール・デュ・ショコラの会期が終わったら、早々に翌年の準備をスタートします。各店の売上げなどを集計し、店の担当者も含めてその年の結果を振り返ります。振り返りを踏まえて、翌年どういう商品をリクエストするかを検討してから出張に臨みます。本年は、ショコラの本場であるフランスと、新規商品の商談のためスペインに渡りました。

―今回の出張はどんな行程でしたか

安岡 今回は、約10日間で10店舗以上のショコラトリーを巡りました!フランスの中でもパリやレンヌ、アンジェなど複数都市を回っています。

―すごい密度ですね!今回はパリ出張について、お話しを聞かせてください

ジャック・ジュナン


ジャック・ジュナンの店内

ジャック・ジュナンのショーケース

―パリではどのようなショコラトリーを巡ったのでしょうか

安岡 まずは「ジャック・ジュナン」の店舗兼アトリエ(厨房)に伺いました。ジャック・ジュナン氏は数々の受賞歴を持つフランスを代表するショコラティエのひとりです。アムール・デュ・ショコラでも長年展開しています。特に、新作フレーバーを入れた高島屋オリジナルのボンボンショコラアソートは毎年ご好評いただいています。

ボンボンショコラの試作

―オリジナルアソートはどのように作られるのでしょう

安岡 事前に試作いただいた複数のフレーバーの中から、チョコレートの組み合わせを選びます。日本人はミルクチョコレートが好きな方が多いので、ミルクを5種類、ダークを4種類の計9粒を、新作を中心に組み立てていきます。プラリネにガナッシュ、定番の味から珍しい味わいのものまで、バランスよく楽しめる1箱になるよう、高島屋メンバーとジャック・ジュナンの担当者で会話しながら創り上げていきます。2026年も、1箱で様々な味わいが楽しめるアソートに仕上がりました。

ボンボンショコラの絵柄

―ジャック・ジュナンは柄も特徴的です

安岡 実は、アソートに入れる味を決めた後にチョコレートの柄もリクエストしているんです。箱を開けたときにときめいてもらえるように、この味はこの柄で。と、ひとつずつお願いしています。

マカダミアプラリネ

―ボンボンショコラ以外にも高島屋オリジナルはありますか?

安岡 前回(2025年)はジャック・ジュナンの看板商品でありながら、輸入が難しいパートドゥフリュイをチョコレートでコーティングした商品を開発していただきました。2026年は、さらに新しいフレーバーを加えて展開予定ですので、ぜひ楽しみにしていてください。また、新たにマカダミアプラリネや本店でも大人気のキャラメルなど様々な味が楽しめるミックスポシェットも企画しているので、そちらもご期待ください!

ジャド・ジュナン


ジャド・ジュナン外観

安岡 つづいて、パリ・オペラ通りにある「ジャド・ジュナン」のブティックを訪れました。一昨年からアムール・デュ・ショコラに登場したショコラトリーで、ジャド氏はジャック・ジュナン氏の娘でもあります。ピラミッド型のチョコレート、ピラミドンが目を惹くブランドで、こちらも高島屋限定アソートについて検討しました。

ジャド・ジュナンの店内

―ショコラトリーの特徴が気になります

安岡 ジャド氏は人工香料や保存料・添加物を極力使わずに、カカオやナッツ、ハーブ、スパイスといった素材の風味を活かすことを重視しています。お店には、香辛料やハーブ、スパイスを使った特徴的なフレーバーのチョコレートが並んでいました。2026年は、ピスタチオやバナナ、黒ゴマなど、日本人も親しみやすいフレーバーを数種類組み合わせて限定アソートをご用意します。

ジャド・ジュナン店頭チョコレート

―きれいな色味が目を惹きます

安岡 きれいですよね!日本での販売のために日本の食品基準に適合した天然由来の色彩を用いながら、ジャド・ジュナンらしさが表現できるアソートに仕上げていただいています。輸送時に色が入れ物につかないように、箱についても気を配ります。

ジャド・ジュナン氏

安岡 ピラミドンは「味のバランスを楽しむにはショコラはひと口で食べるのが最良」と考えるジャド氏の想いが詰まった小ぶりのショコラ。是非色々な味わいを楽しんでいただきたいです!

高島屋初登場ブランド


―パリではほかにどのようなショコラトリーを巡りましたか

安岡 これまで高島屋でご紹介していないいくつかのショコラトリーにアポを取り、商談を重ねました。まだ具体的なブランドはお伝え出来ないのですが、どのブランドもとても美味しくて素敵なショコラブランドなのでぜひ注目いただきたいです!

―楽しみにしています!

次回は「出張編~フランス地方・スペイン編~」をお届けします。