季節には、その時々にしか味わうことのできない美しさや魅力があります。
そんな四季の愉しみを、暮らしの中に取り入れてみませんか?
普段の生活をより豊かに彩るヒントを、さまざまな分野の方にお聞きします。
今回は、スペイン発のサステナブル・ファッションブランド
「ECOALF(エコアルフ)」ブランド責任者の下川雅敏さん。
この秋、暮らしに取り入れたい
サステナブルなアイテムやアクションについてお話を伺いました。
vol.8
ECOALF二子玉川では、ファミリー層の多い地域の特性を生かして、お客様とのクリーンアップイベントやリサイクル・ワークショップなど、さまざまな取り組みも行っています。ECOALFとの出会いをきっかけに環境問題に興味を持ち、マイボトルを使い始めたり、自身でクリーンアップを行うようになったりするお客様も多く、そうした変化を見るととても嬉しくなりますね。
ECOALFのアイテムはすべて、海洋ゴミなどを再生したリサイクル素材と、環境負荷の低い天然素材だけでつくられています。そう聞くと、肌触りや着心地のあまり良くない、生成色やくすんだ色合いの服をイメージされる方も多いかもしれません。でも、ECOALFの魅力はこのクリーンでスタイリッシュなデザインとカラフルさ。エコだから、サステナブルだからというよりは、「かっこいい!」「おしゃれ!」と手に取ってくださる方がほとんどです。
ECOALFの代表的なアイテムといえば、「KATMANDU」。インナーの中綿ジャケットを取り外して3WAYで楽しめ、シーズン長く着ることができます。さらにこのジャケットの素材には、コーヒー豆のかすが使われているんです。素材特有の速乾性や消臭効果も期待できますよ。
秋口のライトアウターとしておすすめなのが「ROTTERDAM」です。防水性でハリ感のあるこの素材は、実は、1mあたりに70本の廃棄ペットボトルが使われているリサイクルポリエステル100%です。軽くて着心地がよく、洗練されたスポーティなデザインは、ちょっとしたアクティビティからタウンユースにまで活躍します。
創業者のハビエル・ゴジェネーチェが、子どもが生まれたことをきっかけに「より良い地球を残したい」という想いで始めたブランドとあって、キッズコレクションも豊富に揃えています。スウェットやアウターなど大人と同じデザインのものもたくさんあるので、この秋は家族みんなでリンクコーデを楽しむのはいかがでしょう。「この服は捨てられたペットボトルでできているんだね!」と、子どもと地球環境について話すきっかけにしていただくのもいいですね。
生活のすべてを完璧にサステナブルにしようというのは、やはり難しいこと。僕らもできることから少しずつ、という提案を大切にしています。たとえばマイボトルを毎日持つのは大変だけど、1週間のうちに何回かは持って生活してみる。買い物にはエコバックを持ってみる。簡単なこと、身近なことから変えてみるというのがサステナブルライフを続けていくコツかなと思います。そして、自然と触れ合う機会を増やしてみること。そうすることで「この環境を大切にしたい」という気持ちが自ずと芽生え、普段の生活を見直すきっかけにもなると思います。
僕自身、ECOALFを通じて学んだことや変わったことがたくさんあります。たとえばものの選び方。多くの方が、服を買うときにはまず、デザインやサイズ感を気にされると思うのですが、これからは同じように「この洋服は何からできているんだろう?」ということにも注目してみてほしいんです。たとえばリサイクル素材を使っているものなのか、家で洗えるものなのか洗えないものなのか。クリーニングしか出せませんとなると、それもエネルギーがかかりますよね。今は、服のみならず食品も、何からできているのか、どこでつくられているのか、知ってから買うようにしたいと、意識が変わりました。
環境問題というと難しそうですが、まずは楽しむことが一番大切。ECOALFではお客様と一緒にアクションを起こしていきたいと考えています。
ECOALF 二子玉川
玉川高島屋S・C 南館1F。2009年創業のスペイン発のサステナブル・ファッションブランド。2020年に日本上陸。二子玉川店は、2020年3月にアジア初進出となる渋谷店に次いで5月30日(ごみゼロの日)にオープンした。店内には海洋ゴミを「オブジェ」としてディスプレイするほか、ファミリー層に対応し、キッズスペースも用意。クリーンアップイベントやワークショップ、セミナーも開催し、次世代に向けたライフスタイルの提案をする。