高島屋特選 ひな人形

人形作家

清水久遊

清水久遊
愛知県に生まれる。18歳より人形づくりを学ぶ。女性ならではの繊細な色彩感覚と斬新なアイデアで業界のリーダー的存在となる。後に有職工房「ひいな」を設立。 節句人形工芸士に認定される。
つくり手からの手紙
「心の想い出を、ご両親の愛とともに」
「ひな祭りをお祝いするのに一番大切なことは、まずご両親が楽しむことです」。そう話す清水久遊さんは、有職工房『ひいな』の女流作家。お孫さんのゆたかさんとともに、女性ならではのしなやかな感性でお人形を制作しています。その作風は雅やかでモダンな印象。そのため和室・洋室を問わず、どんな空間にもしっくりと調和します。「飾り方も自由であっていいと思うんです」と、久遊さんとゆたかさん。「たとえば、お好みの花を一輪だけ飾ってみるのも印象的でおしゃれ」と。「ご両親が喜んで飾る姿を見ながら赤ちゃんは成長し、そして愛されていることを知るんですよ」と久遊さんは続けます。今年の新作のお人形も上品なセンスにあふれ、飾り方の想像も膨らむようです。衣裳は重厚感のある綴れ織の生地に、日本の伝統文様である七宝柄を刺しゅうしたもの。春にふさわしい淡い色合いに金糸が美しく映え、柄には「幸せが連なる」という意味が込められています。赤ちゃんの幸せな未来を願ってやまない、ご両親の愛を託せる素敵なおひな様に仕上がりました。

大橋弌峰

大橋弌峰
京都府に生まれる。京都市在住。父である古典京雛の名匠・初代大橋弌峰に師事。1996年、二代目大橋弌峰を襲名。父子相伝の技により、京雛の伝統を継承している。
つくり手からの手紙
「おひなさんは女の子の守り神、大きくなるまで一緒に」
「女の子が幸せになれるように」と願いながら、古典京雛のお人形をつくり続ける大橋弌峰さんはこの道半世紀を超える重鎮です。おひな様のルーツを伺うと、始まりは平安時代のお姫様たちのお人形遊びであり、同時に人形に身の穢れを移し、川などに流して災厄を祓う行事であったと。やがて江戸時代に入った頃からお人形を飾るひな祭りとして定着し始め、今に伝わっていると教えてくださいました。「昔も今も共通するのは、おひなさんは女の子の守り神。生まれた時から大人になるまでずっとね」と大橋さん。だから、お嫁入り道具にもできるよう、何年経っても変わらず美しいおひな様を目指すのだと語る姿は匠の魂を感じさせます。今年ご紹介するお人形は、大橋さんの得意とする姿勢の美しいお人形に着せた衣裳が特徴。男雛は、限られた高貴な身分の者だけが着衣を許される麹塵。光によって微妙に変わる色合いが神々しく、柄もお人形の大きさに合わせて調節されています。そして女雛は、袖口のかさねの色を梅の蕾がだんだんと開いていく様に見立てたグラデーションの美しい『梅襲』に。宮中では秋から春に召される有職故実に基づいたものです。日本人が大切にしていきたい謂われや願いが、随所に込められたおひな様となりました。

大里彩

大里彩
独学で人形制作を始め、1985年より人形工房松永に参加。その作品は、女性らしい、優しさ溢れる人形として注目を集めている。
つくり手からの手紙
「大好きなおひな様と、間近で見つめあって」
「お子様の宝物になるお人形をお届けしたくて」と、見る人を笑顔にする可愛らしいおひな様を創作する大里彩さんは人形工房『ひととえ』の女流作家。手の平に乗る大きさと愛嬌のあるお顔が特徴で、男雛、女雛、三人官女、五人囃子をお道具とともに並べていく楽しさは、女性なら誰もが懐かしいおままごと遊びを思い浮かべます。「かつて平安時代の宮廷では、子どもたちの間で“ひいな遊び”という人形遊びが行われていたそうです。きっとお人形と小さな道具を使っておままごとのように遊んだのでしょうね。その楽しさは今でも変わりません。だからつくってみたかったんです。一緒に遊びたくなるおひな様を」と大里さん。まさにお子様の目の前で微笑むおひな様。でも、つくりは小さいからこそ緻密さが求められ、一点一点妥協を許さない職人技が求められるのだといいます。衣裳には純度の高い金を用いた糸を使い、飾り台は会津塗で仕上げています。「私のおひな様」とお子様の成長とともにずっと寄り添い続けていくお人形が、愛らしい表情で今年もできあがりました。

小出松寿

小出松寿
節句人形工芸士、平成26年大阪府優秀技能者(なにわの名工)に認定される。平成27年節句人形工芸士展にて金賞受賞、現在新たなる人形作成に情熱を傾けている。

平安寿峰

平安寿峰
父、初代・平安寿峰に師事。その作風を受け継ぎながらも、古代の染色方法で平安時代の色を再現した衣裳を発表するなど、新たな試みにも取り組む。

柴田家千代

柴田家千代
初代・柴田家千代の色彩や作風を継承。日本古来の伝統美を追求する。平成29年節句人形工芸士に認定される。

幸一光

幸一光
18歳から父、二代目松崎幸雄に師事。伝統的で優美な人形と独自の作風による創作的な作品を製作。経済産業大臣指定伝統工芸士・東京都知事指定東京伝統工芸士の認定を受ける。日本工芸会会員。
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