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鹿肉のかきうち
本物のジビエを、京都から。そして今日も食卓に、ジビエを愛する人が集まる。
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ジビエを獣害の問題から語るのは食に対する冒涜だ。 鹿肉を食したい。最高の状態で、最高に美味しくいただきたい。 その信念にまっすぐ、正直であり続けるだけで良い。 味のこと、鮮度のこと。その道から外れることは一切しない。 鹿と向き合い、食と向き合う。京の鹿肉ブランドの誇りがここにある。 鹿肉のかきうち 代表 垣内 規誠
蹴鞠の素材が鹿革という話をご存知だろうか。 宮中貴族の遊びだった蹴鞠は、江戸時代には町衆にも広まっていた。鹿肉もその頃“もみじ”という名で庶民に親しまれたという。 肉食禁止の時代に、隠語まで作って食べようとした当時の人の鹿への情熱とこだわり。それは、「鹿肉のかきうち」の仕事とも重なる。 撮影協力 けまり鞠遊会 池田 幸雄
ジビエの本場フランスでは、鹿肉がマルシェの店頭に並ぶ。 同じように日本でもジビエ文化を咲かせるにはどうしたら良いか。 日本人の繊細な舌は、香辛料やソースを駆使するフランス流より 素材そのものの旨味を求めていた。しかし、ごまかしのない 正当な鹿肉はどこにもなかった。垣内がやる前までは。
お金さえかければいくらでも施設を立派にできる。 腕のいい職人を揃えることもできる。 でも、それだけでは、ほんとうに美味しいジビエは生まれない。 美味しく食べるというハードルを、どこまで自ら高くできるか。 ジビエとは、鹿の味とは、心の問題である。
完璧な血抜きのためには銃器は使わない。 施設から1時間以内、できるだけ近い場所を選んで罠を仕掛ける。個体の状態を見極める、傷つけないように運ぶ、食材として。 それは、美味しいジビエを提供する者の当たり前のこだわり。最優先すべきは鮮度。垣内曰く、ジビエは時間が勝負だと。
高タンパクで低カロリー、低脂質。しかも、多くの鉄分を含む鹿肉。 その高い栄養価は、牛肉や豚肉の比ではない。 まさに現代のヘルシー志向にぴったりのパワーフードである。
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